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◎23 ページ23

. 美勇人



「あれ?」


久しぶりに大学で樹を見た。

隣には、Aじゃない女の子。

はじめて見るはずなのに、なんとなくそう感じなかった。

どこかで会ったような、なんなら身近にいるような

そんな感覚。

だけどそれが何かは、すぐにわかった。


「よっ、樹」


樹とその人が別れたとき、声をかけてみた。


「あれ、美勇人じゃん」


久しぶり、元気?、なんて声をかけあう。

ニカっと笑う樹は、

変わってないように見えて何かが違う気がする。

いや。さすがに考えすぎか。


「…さっきの、新しい彼女?」
「まあそんなとこ」
「なんか、Aに似てたね」


なんていうか、雰囲気が似てた。

だからはじめてみた気がしなかったんだ。


「…そうでもないだろ」


少しムッとしたけど、それは一瞬だけ。

目は笑ってないのに笑って返す樹を見れば、

樹もそう思ってるんだなってわかる。


「気になってるなら、連絡してあげろよ」
「…嫌だよ」
「Aから連絡きてるでしょ?」


黙り込む樹。

ホントは会いたいはずなのに。

自分から手放したから、素直になれないんだと思う。

ほんとに、2人とも意地っ張りだな。


新しい彼女がいたとしても、

樹が想い続けてるのはきっとA。

自分でもわかってるんだろ。


「気が向いたら返してあげてね」


俺が言えたことじゃないけどね。

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憂 雛 .(プロフ) - 千明さん» こちらの作品のコメントは全て削除させていただきます。他作品で荒らされた分に関しては、違反報告をさせていただきます。 (2018年2月13日 21時) (レス) id: 96ea704e38 (このIDを非表示/違反報告)
千明 - 管理人さん あたし 一生 お前の事 恨んでやるから。 (2018年2月13日 21時) (レス) id: 4edceca798 (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - この作品おもしろくて更新が楽しみだったし、めっちゃよかったです!続編か樹くんメインのお話できたらまた読みたいです!おつかれさまでした!! (2017年5月16日 17時) (レス) id: bcf8818214 (このIDを非表示/違反報告)
憂 雛 .(プロフ) - クロシアさん» 間違えてつけてしまっていたみたいです。すいません。今後気をつけます。ご指摘ありがとうございました。 (2017年3月2日 20時) (レス) id: 96ea704e38 (このIDを非表示/違反報告)
クロシア - この作品は、実在する人物の名前が使われた作品です。オリジナルフラグを外してください。場合によっては違反報告されてしまいます。棲み分け宜しくお願いします。 (2017年3月2日 17時) (レス) id: aa524e2443 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:憂 雛 . | 作成日時:2017年2月26日 20時

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