【 2j3j 】天使の呪い。 (ページ1)

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まだ聞こえない　。ページ1

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その日の朝はとても良く晴れていた。
雲ひとつない快晴で、何処かで鳥が囀っている音が聞こえてくるような日だった。

けれど、快晴がキミがいないことを突きつけている。
染みついた血の匂いが、色が、全てが僕を掻き消した。
俯いた先に酷く惨めな自分が映っている。
アイツに笑われるな、なんて思いながら苦笑した。

だってもう、キミはいないのに。

─── 『刀也！！！あたしね、ここにいて良かったって思うの！！』

イヤホンから垂れ流したニュースが何かを言っていた。
キミの声はまだ、聞こえない。

《 ─── 先日発生した殺.害事件において警察は ─── …

　関係者の調べによると、被害者は事件発生前に犯人と会っていた可能性があると言うことです。

　しかし、現場の証拠から見ると自 . 殺の線が ─── … 》

─── アイツが、自分から？

そこでふと我に返った。
有りえない、それだけは絶対にない。

だってキミは誰よりも生きていた。
笑い、泣き、怒り、頬を膨らませ赤らむ姿も、全て。
キミは、生きている。

誰よりも、何処よりも、僕の中で。

『 … 待ってて、下さい』

これは贖罪だ。
キミを守れなかった僕が、もう一度キミを ───

こうして僕の復讐劇は幕を開けた。

【復讐人：剣持刀也】