大人の、 ページ9
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あれよあれよと言う間にラウールとふたりっきり。…ふっかさんは帰ってくるんよな？
「康二くん、」
なんの話しとったか忘れてまったで？ええと、ラウがわんこやったらの話やっけ。
「俺、ぎゅーだけじゃ嫌だ」
あ、そうや。ぎゅーもちゅーも…って話や。欲張りになっちゃったなぁと笑うラウールはとてもじゃないけど１６歳には見えん。
「康二くん。今から俺が言うこと想像してみて？」
優しい声色のラウールは正直何考えとるか全然分からん。けど、とりあえず従うことにした。
「俺とのハグ」
ラウールとのハグは癒し。心が浄化されて綺麗になってく感じがして好きや。
「俺とちゅー」
ラウールとちゅーはしたことないけど。おもろそうやな。ファンの子も喜んでくれそう。
「俺とキス」
…キス？それ、ちゅーと一緒やで。でもなんかちゅーのが聞いた感じ可愛いもんな。ラウはキスって感じせえへん。
「康二くん的に、ちゅーとキスってどう違う？」
お、まさかのここで恋愛相談？
「んー、ちゅーは可愛い感じ？かな？」
「こんな感じ？」
ラウールは俺の後頭部を片手で引き寄せてチュッとちゅーをした。
…え？
「じゃあ、キスは？」
これって、答えたらされんの、？
戸惑いを隠せへん俺と違って、ラウールの表情は真剣そのもの。黙秘はさせてくれなさそう。
「…なんか大人な感じ？」
語彙力が無いのは勘弁して欲しい。なんせ経験値が少ないんやから。
「それができるのは大人なの？」
「そ、そうなんちゃうかなぁ…？」
ラウールの質問に曖昧に笑ってみせる。だってそんなん、知らんもん。
「それじゃあ俺、大人だよ」
そう言ってまたラウールは俺を引き寄せた。至近距離で目が合う。心臓がバクバクうるさくて、何も分からん。
「らう、」
呼ぼうとした名前は、お互いの唇に吸い込まれて消えた。
「っん、！」
や、待って。俺こんなん知らん。
「…康二くん」
角度を変えてラウールの唇が吸い付く。時々、切なげに名前を呼ばれる。…酸素が、薄い。
「ッハ、」
やっと解放されて息を吸う。
「…急にごめんなさい。でも、俺、こんなキスできるくらい、康二くんがすきなの」
それって恋人同士のやつ、やんな？
…ラウのすきにそんな意味が込もってるなんて、思いもせんかった。
冗談はやめてや〜と笑い飛ばせる雰囲気やないことくらいアホな俺でも分かった。
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麹(プロフ) - 初めまして、完結おめでとうございます！最近らうこじに惹かれ始めていたところこの作品に出会えてさらにらうこじが好きになりました！らうこじ作品中々ないのでとても嬉しいです。これからも頑張って下さい(^^) (2020年5月19日 16時) (
レス) id: 76a0aeff3e (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。完結した後に申し訳ないのですがもしお時間がありましたら番外編などでラウールくんと康二くんのイチャイチャなど書いていただければ嬉しいです^_^素敵な作品に出会えてよかったです、ありがとうございました♪ (2020年4月16日 7時) (レス) id: 36201dd148 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2020年4月8日 12時
