電話の向こう ページ11
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もしもし、とか細い声が耳元で鳴る。
「…ラウール？」
《うん、康二くん、さっきはごめんね》
「いや…びっくりはしたけど大丈夫やで」
嘘や。本当は全然大丈夫なんかやない。今もドキドキ止まらんもん。
でも、俺、ラウールの泣き顔とか泣きそうな声に弱いらしい。安心させてあげやなって思って強がってしもた。
《謝っておきたくて》
「うん。そのことなら、もうええで。ラウはちゃんと帰れた？」
《ふっかさんが送ってくれたよ。今ね、お風呂入って、自分の部屋にいる》
ふふ、なんや細かいとこまで教えてくれた。
《あのね、あんなことしといてなのは分かってるんだけど…ちゃんと言っとこうと思って》
「ん？」
《俺、好きだよ。康二くんが、だいすきなの》
「…うん」
《だからね、嫌いに、ならないでほしくて…》
ああ、泣かんといて。震えた声に、ラウの綺麗なほっぺをポロポロ流れる涙が浮かぶ。
「あの、俺もちゃんと整理できたわけじゃないから、なんて言うていいか分からんけどさ、えっと、嫌いにはならへんよ」
《…ほんとに？》
「う、うん。気持ちは嬉しかったし…」
《ほんと！？》
「だって、メンバーとしてやけど…ラウのことだいすきやもん。嫌いにはなられへん。そ、そりゃあなんで俺なんかなぁとも思うけど…」
あー、分からへん。上手いこと、思っとることが言葉にならん。伝わってるんかな、って不安になる。
もう、ラウは泣いてへん？
《…じゃあ。返事はまだ聞かないから、好きでいてもいいですか？》
「それは、俺がどうのこうの言う話じゃないから…」
《っありがとう！！だいすき！》
電話の奥でぼふぼふ聞こえる。ベッドにでも寝っ転がっとるんかな。
おんなじグループのお兄ちゃんとしての感情やけど、ラウールには笑ってて欲しいと思ってるよ。
だから、ちゃんと考えることにするわ。
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麹(プロフ) - 初めまして、完結おめでとうございます！最近らうこじに惹かれ始めていたところこの作品に出会えてさらにらうこじが好きになりました！らうこじ作品中々ないのでとても嬉しいです。これからも頑張って下さい(^^) (2020年5月19日 16時) (
レス) id: 76a0aeff3e (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。完結した後に申し訳ないのですがもしお時間がありましたら番外編などでラウールくんと康二くんのイチャイチャなど書いていただければ嬉しいです^_^素敵な作品に出会えてよかったです、ありがとうございました♪ (2020年4月16日 7時) (レス) id: 36201dd148 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2020年4月8日 12時
