＊特殊な彼らは探偵屋 ページ5
「起きてください！！いつまで夢の中に居るつもりですか！！」
書類が山積みに置かれた部屋の中、一人の青年の怒鳴り声が響く。
その勢いで、デスクにある書類がパラパラと十数枚床に落ちた。
青年の名前は条野正和。
訳あってこの探偵社で働くことになったが、今や頼りない上司の世話係のような立場になっている。
「うるさいなぁ静かにしてよ。今美女が家に来てくれてるんだからぁ……うふふ」
怒鳴り声の先には黒髪くせっ毛の男。
名前は宮野凛。
条野の先輩であるにも関わらず、初対面で仕事をサボってナンパするなどの奇行を繰り返し、真面目な条野の中で、宮野はとっくに先輩の枠から外された。
そんなことを考えている間にも、宮野は書類が所狭しと置かれているデスクの隙間で突っ伏して再び寝始める。
「いい加減起きてください！！出勤早々眠る人が何処にいるんですか！仕事があるでしょう！」
「んん……あれ、美女は？！夢なのか…夢だったのかぁぁぁ！」
「どうでもいいです。早く書類片付けてください」
「辛棘！…だって、仕事なんか無いじゃない。折角この能力を活かして探偵をしようと思ったのにさ、入ってくるのは雑用ばかり」
「当たり前ですよ。この探偵社は特殊なんですから。大量に依頼が来たら物理的に命に関わります」
言葉を返しながらも、条野は次々並べられた書類を片付けていく。
東京の、そこそこ都会。
沢山のビルやカフェが立ち並ぶ中、その少し離れた場所にポツンと位置するのが、この探偵社。
ただ、不倫調査だとか猫探しなどの依頼を受ける場所ではない。
特殊な探偵社なのだ。
トントン、扉からノックが聞こえた。
チリン、と扉につけられたベルが鳴る。
条野と宮野が視線を入り口に向けると、そこから二人の男女が入ってきた。
「ここが例の探偵社か？随分散らかってるなァ」
「ここで間違いないです、警部」
「「警部…？」」
警部と呼ばれた大柄な男は、コートの胸ポケットから警察官手帳のようなものを取り出して二人に見せた。
「俺は警察特殊捜査官の河野宗次郎。
探偵社へ依頼だ。『霊が見える』なんて不気味な能力を持った社員はお前らだな？」
宗次郎と名乗った大柄な男は、宮野と条野を見やって馬鹿にしたように笑った。
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ぺぽん(プロフ) - わわわさん» イベントに参加させていただきありがとうございます。神作品だなんて嬉しすぎます🥰これからも面白い物語を書けるように練習していきますね🙌 (2023年3月24日 20時) (
レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
わわわ - 作品の参加、ありがとうございます！！色んなシチュが一つ一つの個性を持っている。でも全部面白い…神作品や… (2023年3月24日 20時) (レス) @page26 id: 227f2d1e2c (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - 十六夜紅葉@斎藤一推しさん» そう言っていただけて凄く嬉しいです！これからも思い付いた場面を投稿していくので、不定期ですがぜひ楽しんでくださいね。 (2023年2月16日 17時) (レス) @page25 id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜紅葉@斎藤一推し(プロフ) - 面白いです！これからも頑張ってください！ (2023年2月16日 17時) (レス) id: 20647828cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺぽん | 作成日時：2022年7月12日 22時
