帰り道、雨よ降れ

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時間はあっという間で、もう放課後
勝利今から行くから待ってて
という連絡が来たから待っている最中

奈緒は"面白そうだから"と

私の前でジュースを飲みながらスマホを見てる



「‥‥まって、廊下うるさくない？」



勝利くんから連絡きて数秒ですが

さっきから廊下の女子の黄色い声がきこえている


奈「きたんじゃない？」

すごいな〜って言いながら入り口の方を見つめる



教室の前に来たから見えたけど

勝利くんは色んな女の子に話しかけられても

あぁ、うん。とか無愛想な返事しかしてない



きょろきょろと私をおそらく探している



‥‥自分でパンケーキ言っておいて何だけど

これ私ファンに刺されないかな



と、教室の中に入ってきてようやく


勝「あ、いた」


「ど、どうも‥です」

勝「いや、何で敬語？？？？笑」



周りの女の子たちの視線が痛くて

勝「行こうか」

思わず苦笑いしちゃうな



「うん」


奈緒に助けての意味を込めてちらっと見ると

奈「じゃね〜楽しんで」

と、もう歩き出してしまっていた


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学校を出て、パンケーキに向かう途中


「‥勝利くんさあ背ぇ伸びたね」

前は3人とも同じ目線だったのに、

隣を歩く私よりも高い背を見ると

たった2年の空白だけど

私たち大きくなったなって思う。



勝「いや、僕の方がビックリしてるからね。

もっと小さいと思ってたのに

思ったより背高くてさ」



なんて笑う顔は昔のまま



「勝利くん気にしてるのそれ、言わないで」

勝「え、ごめん。褒めたつもりだったんだけど」


‥聡ちゃんも大きくなってたな

なんて思ってる私を見透かすように


勝「聡はね、俺と4センチ差だよ」


Aとはあんま変わらないかもね

なんて普通に話すから


「うん」

って言葉以外出なかった。



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カフェについてはや10分


勝「‥ねえ、悩みすぎじゃない？？？」

俺もう頼みたいんだけど、と

私の顔を見つめる勝利くんもお構いなしに

メニューと睨めっこを続けている



「よし！きめた！！」

と呼び鈴を押す頃には

前から"やっとかあ"なんていう声が聞こえてきた

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