甘雨 ページ40
「‥いやなんのことか、」
聡「薄目開けてたのも気づいた」
「なっ‥」
こっちを向かずに淡々と述べる聡ちゃんの横顔に訳が分からなくなりそうだった。
そもそもなぜこのタイミングで言うのかわからなくて
「わかってんならなんで、あんなことすんの」
そう言った私はきっと
泣きそうな顔をしていたに違いない。
それを見た聡ちゃんもなんだか苦しそうだった
聡「‥‥‥なんでだろうね」
「ずるい、なんで？また誤魔化した。
前もそうだったじゃん
また何も言わないの？」
やるせない。
「また、お前には関係ないって
突き放して終わりにしちゃうの？」
悔しくてどんどん言葉が拙くなる。
「私あの時から聡ちゃんがわかんない」
しきりに強くなる雨は私のスカートも聡ちゃんの制服のズボンも靴も濡らした
もう制服はビチャビチャだ。
「なんかもう、」
そう言いかけた私の言葉を遮るように
聡「じゃあもうほんとに終わりにしよ」
そう呟いた。
その言葉で雨の音が遠ざかる
「なんの話？」
聡「こういうの全部」
そう言いながらそっぽをむく聡ちゃんに
被害者ヅラしないでほしい、なんて
モヤモヤとした部分が出てくる。
「終わりにする？？へえ」
「‥今までのこと、ぜーーーんぶ聡ちゃんが言ってくれれば解決するんだけど？？」
なんだかもう悲しいと言うよりも腹が立ってきた。
「中学の時のこともそれからずっとそっけないのも家庭教師のことも昨日のことも全部、」
ぜんぶ聡ちゃんが。
「聡ちゃんから‥始めたんじゃん‥」
最後はうまく言葉にならなかった。
今にも消え入りそうな、そんな声。
ほんとは、高校聡ちゃんがいるからきた。
でもまた突き放されるのが怖くて、
本人にバレないようにして。
自分にも言い訳をして
またやり直せるかな、なんて
あの頃みたいにバカみたいに一緒にいたい
とか望まないから
普通の幼馴染に戻れるかなって思ったの。
冷たくされたあの日から
ずっと終わらない理想を描いてた。
「嫌いならそう言ってくれた方が幸せだった」
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愛兎(プロフ) - 続き気になります（ ; ; ）♡ (2022年2月23日 13時) (
レス) @page41 id: 7d4633685e (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - ちなみに158cmは小柄じゃないけどね…165はでかいけどね… (2021年4月20日 23時) (レス) id: 35ab00be1e (このIDを非表示/違反報告)
かなう(プロフ) - 聡ちゃんがツンツンしてるの本当可愛いです、ありがとうございます(/_;)/~~ (2021年2月25日 16時) (レス) id: 355d367c1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほゆ | 作成日時：2021年2月18日 18時
