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聡ちゃんのおかげで
授業は無事に乗り切れたんだけど

シャツとセーターから無駄にいい香りがした。
 

「現場からは以上です」



奈「そうですか、なんだか心配して損しました

  あ、でもほんとーにいい匂いする」



「ほんと、わたしなんかより女っぽい‥」



奈「それは‥失礼では‥
  てかもうHR終わったけど行かないの?」


「この後のことは考えないようにしてます」



奈「でしょうな、

  まあ外の天気雨だけど」



「わたしを追い詰める天才なの?」



奈「照れますなあ」



「そうじゃないからぁぁぁぁ!!!」



__


「はあ‥‥」


昇降口までとりあえずきてみたけど
傘持ってくるのを忘れたことをふと思い出した



「もう、ほんとにさいあく‥」



そう言ってカバンを傘にして
走って行こうとした瞬間

思いっきり手を引かれた。



「わ"っ」



後ろを振り向けば聡ちゃんがいて



聡「‥約束、してなかった?」



そうジト目で見つめられる



「‥‥‥させていただいてました」



数日前の行いを覚えていての発言だろうか


お前が言うかー!と思ったのは墓場まで持ってく


聡「さっさといくよ」



「わたし傘持ってな‥」



聡「入れるから、早く」



そう言われて強引に体を引っ張られる


「わ」



聡「ちゃんと入って、濡れる」



「‥ごめん」



昨日のことを気にしているのは、
わたしだけなのだろうか


そんなことを無駄に考えるから

何だか照れくさくなってしまう。



聡「‥‥勝利の彼女のフリ、するんだって?」



「‥なんか困ってそうだったから」



聡「‥そう」



聡ちゃんが今日持っている傘は
いつもと違う傘で
少し大きめだったけれど


いくらなんでも

2人をすっぽり入れるのは難しくて


私を入れるためなのか

聡ちゃんの肩が少し雨に濡れていた。



「聡ちゃん濡れてるよ」



もっとこっち、と言いかけると



「‥いや俺はいいんだよ」



少し間を開けて出た言葉。
微笑んでるのにいつもとなんか違うような、
どこか切なそうな顔で言うから


良いわけなんてないのに


思わず口をつぐんだ。



しばらくの沈黙

家まであと5分ぐらいの帰り道で

聡ちゃんがそれを破った。



聡「ねえ、昨日」


「え?」


聡「起きてたでしょ」




時が、とまった。

甘雨→←_



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設定タグ:松島聡 , SexyZone , 佐藤勝利.中島健人   
作品ジャンル:恋愛
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愛兎(プロフ) - 続き気になります( ; ; )♡ (2022年2月23日 13時) (レス) @page41 id: 7d4633685e (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - ちなみに158cmは小柄じゃないけどね…165はでかいけどね… (2021年4月20日 23時) (レス) id: 35ab00be1e (このIDを非表示/違反報告)
かなう(プロフ) - 聡ちゃんがツンツンしてるの本当可愛いです、ありがとうございます(/_;)/~~ (2021年2月25日 16時) (レス) id: 355d367c1e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ほゆ | 作成日時:2021年2月18日 18時

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