ゆめ / 3 ページ7
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病気なの .。
ころころと笑うかわいい子 。
『 ぇ .. 』
「 へへ 内緒だよ 」
授業をｻﾎﾞる時の特等席の屋上 。
そこに佇む彼女は髪を靡かせた 。
『 Aちゃん 一緒に帰りませんか 』
ふっと微笑んで手を差し出す 。
俺より頭2つ分ほど小さい彼女 。
そんな彼女が俺を見上げる姿がかわいい 。
「 いいの ? 蘭たんくんとか ... 」
『 大丈夫ですよ 行きましょう 』
ゆらゆらと瞳を動かす彼女の手を取る 。
すると驚いたように顔を見上げて 。
ありがとう と目を細めた 。
「 おいしい ! 初めてｽﾀﾊﾞきた ! 」
ほっぺたをおさえて笑うAちゃん 。
屋上で言ったことが嘘みたいに元気だ 。
もしかして俺の夢 ? 幻覚 ?
なんてぼうっと考えていると 。
「 病気のことびっくりした ? 」
少し悲しそうに笑いながら聞かれて 。
ああ 。
『 そりゃねえ ... 』
嘘じゃないんだ なんて 。
「 .. なんか秀くんらしいね 」
『 へ ? なにがですか ... ? 』
ばっちりとAちゃんと目が合う 。
うわ やっぱりかわいいな 。
「 病気のこと根掘り葉掘り聞かないのが 」
そう言ってAちゃんは目を逸らした 。
そりゃあ蘭たんが病気だとか言い出したら 。
なんの病気かとか色々聞くだろうけど 。
たいして話したこともなかったAちゃん 。
そんな相手に根掘り葉掘り聞くほど失礼じゃない 。
『 .. 聞いてもいいんですか ? 』
「 だめ 」
ひひって悪戯っ子みたいな笑い声 。
不思議な子だな なんて思っていた 。
それからAちゃんといる時間が増えた 。
蘭たんやすぎるさんにはかなり怪しまれたけど 。
ただの友達だ でずっと通していた 。
「 秀さん 」
『 はい ? 』
体育の授業 。
ﾍﾞﾝﾁではっちさんと座っていると 。
「 .... あんまりのめり込まないようにね 」
眉を下げて 心配そうな顔でそう言われる 。
はっちさんは知っているんだろうか 。
『 ... はい 』
Aちゃんの命が短いことを 。
「 秀くん 」
『 なんですか ? 』
星空が見たい 。
そう言ったAちゃんと今空を見上げている 。
「 きれいだね 」
『 .... そうですね 』
しん と静かな空気が流れる 。
「 もう会わないことにしよう 」
冬の空に似合わない夏みたいな声 。
俺は何年も経った今も 。
君が隣にいる夢を見ている .。
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らゆ - ラヤさん» わあ､素敵なお言葉感謝です(;;)! ﾗﾌﾞﾗﾌﾞより切ない系の方が書きやすくて好きなのでそう言ってもらえてうれしいです ...ゆるく亀さん更新頑張ります! (2021年6月7日 21時) (
レス) id: dd5e1c33bd (このIDを非表示/違反報告)
ラヤ - 切ない作品の数々に胸が締め付けられました、、、。最高です、、、！ (2021年6月2日 1時) (レス) id: 1a3b8054ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らゆ | 作成日時：2020年8月10日 23時
