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結局、ローテーブルの上には空き缶が並ぶ。
時刻は深夜1時を回った。



佐「Aちゃん今の戦闘シーンみてた?
めっちゃ良くない?」

「ん…みてたあ…」

向「絶対嘘やあ!だって目ぇこんなんなってんもん!」

阿「康二が飲ませるからでしょ。」



決してどんちゃん騒ぎをしていたわけではなく。
康二くんが手際良く作ってくれたおつまみとさっくんのおすすめアニメをアテに晩酌をしていた結果、気持ち良くなってしまったわけで。



阿「お風呂は明日の朝にしときなね。
この状態で溺れてても俺ら気付いてあげらんないから。」

「ありがと阿部ちゃん…」



康二くん、阿部ちゃんと呼ぶくらいには。
ついでに敬語が外れるくらいには。
この晩酌で2人と距離が縮まったのは確かだった。



「ツナはもふもふであったかいねぇ……」

佐「言っとくけど一回猫肌知ったらもう知らなかった頃には戻れないよ?」

向「人肌みたいに言うんやめぇ!」

「くふ また会いに来てもいーい?」



ツナのお顔を見てそう聞くと「ええでー」って言うみたいにまた可愛い鳴き声。イメージしたのが関西弁だったのはきっと康二くんのが耳に残りすぎてるからだ。



向「てかさぁ、明日からは家どうすんの?」

「んー?」

向「彼氏のこと追い出すん?」

「んー…と、」



元々どちらかが今の家に住んでたわけじゃなく、2人で住むために決めた物件だったから、私に彼を追い出す権利もなければ私が出て行く義務もない。でも、



「引っ越す……」



出て行って貰ったとして、部屋の至る所に嫌でも彼の面影を感じるだろうし、あの綺麗な女の子もこの家に来たのかなとか…考えるだけで落ち着かないし。
ただ、引っ越すにしたって手間も時間もかかるわけで。



「引っ越す…けど……面倒くさい……」



はあああ…と思わず息を吐いた。



佐「うわ!絶対今ので1ヶ月分くらい幸せ逃げたね。」

向「ほら急いで吸って吸って!」



ほら!はよ!と康二くんに急かされてとりあえず空気を吸い込んだけど。もう手遅れな気もする。
康二くんは「は〜間に合ったあ」ってご満悦だけど。



阿「あ。いいこと思いついちゃった。」



それまで黙って話を聞きながら空いた缶を片したり、私にブランケットを持って来てくれたりしていた阿部ちゃんが、ちょいちょいって私たちを集めるように可愛く手招きするからみんなで阿部ちゃんに頭を寄せる。



阿「Aちゃん、このままうちに住んじゃうっていうのはどう?」

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あむ(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!暖かいお言葉嬉しいです^ ^更新がんばります! (3月27日 13時) (レス) @page34 id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - お話の流れと展開が好きです (3月26日 21時) (レス) @page36 id: 5ebabfabca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あむ | 作成日時:2024年3月18日 23時

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