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．
『ね、北斗くん』
「なに？」
『いつも本読んでない？』
放課後の図書室で、
本の貸し出しとか本の整理とか、
そんなことをやってる。
「本が好きだから」
『あ、だから図書委員なんだ』
「今更？」
『委員会決めの時に
楽そうって言ったら
え？って言うから
なんでだろうって思ってたの』
「俺も、なにこいつって思ってた」
『え、ごめん
言ってよ〜』
「言わねーよ
どうでもいい」
『そんなこと言いつつ
北斗くんって優しいよね。
口悪すぎだけど』
「はい？」
『もうわかってんの、わたし北斗くんのこと』
そう、朝のお返しだ！
わたしはこれでキュンてしたんだから、
北斗くんもキュンってしやがれ！
「ふうん」
『え、なに？
なんでニヤニヤしてるの？
こわい』
「お前ふざけんなよ」
『お口も悪い』
「悪くないなって思っただけ」
『なにが？』
「誰かに自分を理解されること
俺今までそういうのなかったからな」
って言いつつ本に目を戻す北斗くん。
いや、ずるい。
朝のキュンの仕返しのはずだったのに
倍返しにあった気分だよ。
北斗くん、気づける？
わたしがもう抜け出せなくなってること。
はやく気づかないかな。
いや、気づいてほしくないな。
「あ、松村くん居た」
ガラッと空いたドアと、
図書室には似合わない少し大きめの声。
先輩だ。
「やっぱり今日が担当だったんだ！」
「はい」
「本借りようと思って！
松村くんのおすすめ教えて？」
その言葉に北斗くんは席を立ち上がって
先輩と本を探しに行った。
先輩が悪いわけじゃない、
悪い人なわけじゃない。
わたしは北斗くんと付き合ってるわけじゃないし、
先輩は横取りしようとしてるわけじゃない。
先輩も北斗くんが好きで、
先輩は先輩で頑張ってるだけ。
でも、
『行かないでよ、北斗くん』
まだまだわたしの側に居てよ。
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moco(プロフ) - やんやんさん» 二周もして頂きありがとうございます！そう言ってもらえると本当に嬉しいです！！ (2021年2月24日 0時) (
レス) id: d5158f0c68 (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - あいさん» 今更ですが。。たくさん読んで頂いてありがとうございます！とても嬉しいです(TT) (2021年2月24日 0時) (レス) id: d5158f0c68 (このIDを非表示/違反報告)
やんやん(プロフ) - 読むの2回目なのにキュンキュンして泣いちゃいましたー！笑笑ほんと好きすぎますこの物語(*^o^*) (2021年2月13日 18時) (レス) id: 50d0447a08 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 投票1回じゃ足りない。好きすぎて何回も何十回も読んじゃう三十路。 (2020年11月7日 23時) (レス) id: f554bba6ab (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - mmmさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです(*'▽'*)今日更新したのでよかったら読んでいただけたら嬉しいです！！ (2020年10月16日 22時) (レス) id: 73fd84b0f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：moco | 作成日時：2020年8月23日 0時
