memories__① (ページ8)

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花火の写真ってどうしてこうも上手く撮れないんだろう。

SNSに載っているような綺麗な花火の写真を撮りたかったが、私のセンスがないのかスマホのカメラが悪いのか分からないがとにかく私が撮る花火の写真は爆発した事故現場のようになってしまう。

これもこれでネタになると思い、1枚だけ撮ってインスタのストーリーに載せた。

桃子「もうすぐ終わりだって」

『あっという間だね〜』

花火の打ち上げまでの時間は長く感じるのに、実際の打ち上げの時間はいつも短く感じる。

そんなことを考えながら眺めていると、最後の締めの一発が打ち上げられ、まわりの人も帰り支度を始めた。

『桃子は帰りどうする？』

桃子の家はここからバスで15分ほど行った場所にある。

桃子「とりあえずトイレしたいからおばあちゃんの家行くわ」

おばあちゃんの家はここから歩いてすぐの所らしく、駅の方向にあるとのことなので途中まで一緒に行った。

しかし、花火を見たあとにトイレに行きたがるのが何とも桃子らしくて思わず笑ってしまった。

どうでもいい話をしながら歩いていると駅に着いた。

桃子「んじゃまたね」

『夏休み明けちゃんと来てよー』

あと数日で学校が始まるので次に会うのは登校したときだ。

人混みで1回では乗れそうにない電車を数本送ってから乗ろうとしていると裕太からのLINEに気づいた。