memories__① (ページ7)

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屋台で私はお目当てのたこ焼きとかき氷、桃子はべっこう飴とポテトを買って土手沿いの階段に腰を下ろした。

ちょうどそのときLINEの通知が鳴った。

奨ありがとう!
奨本名バレちゃったな笑

やっぱりLINEの名前はSくんの本名だった。

A本名で呼んでもいい?

少しでも距離を縮めたくてそう聞いてみた。

奨いいよー
奨呼びやすいように!
奨Aって本名?

Aそうだよ!

奨可愛い名前だね。

自分の名前は特別好きではなかったが、奨に褒めてもらえた瞬間この名前をつけてくれた両親に感謝したくなった。

桃子「ふーん、それがさっきの人？」

『ちょ、勝手に見ないでよ！笑』

桃子「だってAすごいにやにやしてたから」

『いやしてないよ！！』

桃子「してたよ、でれっでれのゆるっゆるの顔で、きもかった。」

『ひどいな！笑』

『てかこのアイコン見てよ！後ろ姿からしてイケメンじゃない？』

そう言って桃子に例の奨のLINEアイコンを見せた。

桃子「後ろ姿だけでしょ、雰囲気イケメンってのもあるじゃん？」

『そこは素直にイケメンでいいじゃん！！笑』

桃子と話してるうちに、空に1発目の花火が打ち上げられた。