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｢…っしゃー！おーわった！｣
｢！！｣
阿呆らしいことをどうこうと考えているうちに、どうやら彼の方は編集作業を終えたらしい。
首を左右にゆっくりとうごかして、うーんと伸びをした。
なにもできずにただぽかんと彼の姿を見ていると、
突然くるりと振り向いてソファーに座る私の方へと近づいてくる。途端、えっ、となる。
これはもしかして…もしかして…
いやもしかしなくとも…
待ちに待ったイチャイチャタイムが始まるのでは？！
｢…しもゆーちゃん、｣
｢は、ひ、らくん｣
にっこり微笑んで、その距離もう20cm。
キスするのかな、いくらなんでも展開早くない？？なんて思いながら、
目をぎゅっとつむって口をちょっと、ほんのちょっとだけとんがらせる。
閉じている視界が薄明るい様子から、
薄暗い様へと変わる、瞬間に。
＿＿＿＿こてん、肩に重みが乗っかった。
｢…へ、｣
｢…疲れたぁ〜…｣
期待していた出来事は容易くは起きず、
私の予想を大きく翻して
ヒラくんは肩の上でそう言をこぼし項垂れた。
ちょっと、とぽんぽんと優しく叩いて
どうしたのと聞く。
問いかけには答えることは無かった。
ヒラくんは規則正しい寝息を、もうすっかり立て始めていた。
｢…まったく、いつもいつも…｣
…いっぺんとっちめてやろうか、と言う気持ちも勢い良く沸いてきたのだけれど、
彼の心地よさそうな寝息と、なによりも夢心地を交えた
｢…しもゆーちゃん、…だいすき…｣
という言葉が、
わたしの行き用の無い虚しい気持ちを、そっと拭いとってしまったので。
私は諦めに似たキスを、ヒラくんの額に
まんまと押しつけてやったのだった。
*
CRASH ＊ hr→←超 絶 厄 介 か れ ぴ っ ぴ ＊ hr
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