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「…はい、ついた」
ずぅっとどきどきが止まらない中、
着いたのは、今まで私が数える程しか訪れなかった
静かな場所。
「…わぁ、ここって、」
「うん、
図書館だよ」
「…久しぶりに来たぁ…」
＿＿＿＿図書館。
いつもの教室とは少し離れたところにあり、
またグラウンドとは真反対にあるので、
本当に本が好きな1部の人達しか訪れない、
人の気のあまりない場所。
その眼鏡の彼は、私に気を使わせまいと
この図書館へ連れて来てくれたのだろう。
顔が熱くなる。
「あ、で、あそこ見て」
屋根の上あたりを指差しそう言われ
ふわりとそちらを見上げると、
少し古ぼけた窓に光がやわく反射して、
夕日が言葉に表せないほど、綺麗に輝いていた
「…すごい」
「でしょ？
ここなら、少し落ち着くかなって」
また目線を合わせて、微笑まれる。
どきん。
また胸が、高鳴った。
「…あり、がと」
照れ隠しに顔を俯かせながら、感謝を述べた。
.
.
それから私達は、少しずつだけど沢山話をしていった。
名前はなんて言うの？
好きな食べ物は？
ゲームは好き？
…なんで、泣いてたの？
話せば話すほど、彼とは趣味があったり、
似たもの同士だなって、そうおもった。
泣いてた理由も、彼なら話せた。
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