ずるくて、可愛いきみ。【 kyrt 】 ページ26
▽【キヨ→レト主】
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キヨ「レトさーん、来たー」
レト「おーいらっしゃいキヨ君。適当に座ってー」
「あっキヨ！」
キヨ「おーA、いたのか」
「ごめんねレトルト取っちゃって」
キヨ「なんで俺がほもみたいになってんだよ」
うぃーす、どもキヨでーす。
レトさんと実況撮るためにレトさん家来たんだけど、まさかのAもいた。
Aは、俺の好きな人であり、レトさんの恋人だ。
実況者になってからレトさんと知り合って、そのときにはすでにレトさんの恋人だった。
レトさんと知り合ってもう2年くらいなるから、かなり長い間付き合ってることがわかる。
俺の気持ちも知らずに、Aは俺に優しく接してくる。
「今から撮るの？」
キヨ「おう。だから邪魔すんなよ」
「もうちょっと優しくしてくれてもいいんじゃない？」
キヨ「るっせ」
「レトルト〜キヨがいじめる〜」
レト「ちょっとキヨ君！Aをいじめんといてや！」
キヨ「なんもしてねーわ！！！」
こんなバカみたいなやり取りも、俺の気持ちがAに知れてしまったら、もうできなくなる。
このままでいい。
これ以上を望んではいけないのだ。
望んだら、壊れてしまう。
レト「キヨ君？どしたん？」
キヨ「へっ…？あ、いや、なんでもねぇよ」
「体調悪い？」
キヨ「だから大丈夫だって」
レト「無理はせんでな」
キヨ「おう」
どうやらボーッとしてしまっていたらしい。
どうもAのことになると考え込んでしまう。
ああA。そんな目で見つめないでくれ。
お前が欲しくなる。
レトさんが実況の準備を始める。
俺はいつも馬鹿でかい声で馬鹿みたいな実況をしているが、Aがいるときはいつも、ほんの少しだけ、緊張してしまう。
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