【実:_況＊者】らぶうぉんちゅ .【企画】 (ページ14)

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° :。 ° .Winter magic° :。 ° . ページ14

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『ky視点・綺麗なkyさん』

冬。別に好きでも嫌いでもない。
東京はいろんなイベントとかやってるらしいけど、あいにく俺に関係あるものは1つも無い。

1年中暇な俺はなんとなくイヤホンを耳から垂らして最近はまってる曲を聴く。

まあ、俺にはゲームと女優があれば生きていける

そんなバカみたいなことを考えてすっかり冬色に染まった街を歩く。

周りは幸せそうに肩を寄せながら微笑んでいるカップルだらけで、

･･･彼女とか何年つくってないんだっけ、俺

毎日ゲームして、編集して、動画上げての繰り返し。

よく考えると結構寂しい生活してんな

...考えるのはやめだやめだ。
曲を聴くのにも早くも飽きてしまって、イヤホンとスマホをポケットにしまった。

＿＿悲しみを全て消して、僕は前へ歩き出す
君の辛そうな顔は見ないふりをして＿

「･･･なんだ、今の」

少し遠くに、人だかりができているのが見えた

人だかりの人たちが見ている先には

ギターを弾きながら歌っている女。

さっきの声はこの人からか。

･･･綺麗な声だな

歌っているのは失恋の曲らしい

普段は路上ライブなんて全然興味ないし、もしやってても完全スルー。

なのに、

そこら辺の歌とはどこかが違う

気持ちがこもってんのか？
いや、歌手とかってみんな心込めて歌ってんだよな？

よく分かんねえけど、つい惹き込まれてしまった

寒さとかもすっかり忘れて、ただひたすら聴いていた

「今日はここまでです。
寒い中聞いて下さりありがとうございました。」

自然と湧き上がる拍手。

それに答えるように微笑む君が、やけにかっこよくて、可愛かった。