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「おばさん、団子二つちょうだい！」
夜市の日
私は約束通り、あの甘味処に来ていた
これで団子を食べるのは4本目
約束の時間になっても来てくれなくて、
教祖は、いや童磨は本当に来てくれるのか心配だった
もし来てくれなかったら
私、あの人に抱いたこの気持ちを…
「A」
『ど、教祖様』
あぁやっぱりこの人は約束を守ってくれる
嘘はつかない人だ
安心した
ホッと胸を撫で下ろす
良からぬことを考えてしまうなんて、私ほんとにダメね
心の中で頭をポカポカと叩いてみる
「遅くなってすまないね、信者がなかなか帰ってくれなくて」
『来ないかと思いましたよ』
「おや、怒っているのかい？」
『怒ってなんか、ないですよ。ただ、怖かったのです』
この人に抱いた気持ちは、全て無駄になってしまうのかと。
消し去らなくてはならないのかと、怖かった
「悪かった悪かった」
『信者の方がいたのなら、仕方ないです…』
「さあ、行こう！今日の償いは、あとでしてあげよう」
また私の手を握って、店の外に出ようとする童磨
この前と違うのは走っていないところ
私たちは今、歩いて店を出た
とても優雅だったと思う
側から見たらきっと、立派な恋人だ
人攫いのように走り去ったのが懐かしくて、思わず笑ってしまう
あの時私、この人のことすごく嫌いだったんだよね
でも走る背中を見て、色々なこと考えてたっけ
「どうした？なにか面白いことでも？」
『前は走っていたのにな、と思いまして』
「Aは走りたいのかい？」
『え、いや、そういうわけではないのですが』
「俺も、走りたくない。こうしてゆっくりときみと歩きたい」
童磨は繋いだ手を私に見せびらかしてきて、またニコリと微笑む
再びドキリと心臓が跳ねた
『教祖様は罪な男ですね』
「ん？」
こんなに優しくて色っぽくて、罪だと思う
思わずむくれてしまう
『嫌なのです。あなたが笑う度、私の胸はドキリとします。苦しいのです』
「今日はよくむくれる日だなあ。そう怒らないでくれよ。前にも言っただろう？俺はきみの笑った顔が好きだ、さっきも笑っていたじゃないか」
…そういうところです
罪なんですよ、教祖様
「なあ、笑っておくれよ。きみの笑顔を月光が照らしてくれる」
『むぅ…』
私の頬に触れる手
なあ？なんて
そんな、本気で困った顔、しないでください
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レイ(プロフ) - 羅刹さん» きゃー！大変申し訳ないです（汗）直しますのでページを教えていただいてもいいですか(＞＜) (2020年2月11日 21時) (
レス) id: 7b17ba10dd (このIDを非表示/違反報告)
羅刹(プロフ) - レイさん» とても楽しく読ませてもらっています！だけど途中出てくるサヤって何ですか？そこだけ気になります！ (2020年2月11日 16時) (レス) id: b3f37caf6d (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 七七四さん» いつもコメントありがとうございます（泣）七七四さんの想像、わりといい線いってますよ〜！確実に言えるのは、バッドエンドではないです（笑）今ちょうど、最終話まで突っ走ろうと奮闘していますので、またちょくちょくコメントいただけると喜んじゃいます…（滝涙） (2020年2月6日 21時) (レス) id: 7b17ba10dd (このIDを非表示/違反報告)
七七四(プロフ) - このお話と弍と、星が赤くなるのを祈ってます(^o^)。何度押しても一回だけしか反映されないのがもどかしいです笑。因みに想像と言っても『幸せな結末かな？しあわせつないかも。おぞましあわせつないもあり得る！』な漠然とした想像しかできません。笑 (2020年2月6日 20時) (レス) id: 14bdff1be1 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 七七四さん» わあん！ありがとうございます（ ; ; ）本当に嬉しいです、、私は逆に七七四さんの想像が気になります（笑）婚約教祖の考察係ですかね？（大袈裟）だいぶ下書きも進んでおりますので、更新を絶やさないように頑張りますね〜！七七四さんもお身体にはお気をつけて！ (2020年1月29日 21時) (レス) id: 7b17ba10dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2020年1月2日 23時
