66. ◎ ページ16
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料理を堪能してから
ふたりで部屋へと向かう。
障子を開けると布団が1枚。
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『俺はAと寝てもいいっちゃけど
Aは良いと？』
と緊張気味に恐る恐る聞くと、「うん」と
首を縦に振る彼女。
明らかに俺より緊張している彼女を見て
自分ももっと緊張してしまう。
ふたりで布団に入ると 肩がピッタリとくっついて
Aの身体は緊張からか少し硬直していた。
『緊張しよると？笑』
緊張を紛らわすために笑いかけると
A『当たり前やんそんなん…』
と小さな声で呟く。
そんな彼女が可愛くて仕方なくて
『腕枕する？笑』と提案すると
伸ばした俺の腕に ちょこん、と
小さな頭を載せるA
腕にかかるサラサラな髪の毛が少しこそばゆくて
緊張する気持ちに拍車をかける。
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好きな人と一緒に旅行に来ることも
好きな人とこうやって一緒に寝ることも初めてで。
今まで付き合ってた人とは全然違って
こんなにもドキドキして
こんなにも緊張する相手はAが初めてで
平然を装うも 上手く行動出来てない気がする。
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ふとAの顔を見ると
豆球に照らされる彼女の目はぱっちりと開いていた。
A『寝んの…？』
と聞かれ
『寝れんと 笑』
と返す。
華奢で可愛らしい彼女を横にして
当たり前に寝れる訳もなく
緊張を紛らわすために出た言葉は
『ぎゅってしてもいい？』
だった。
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正直、頭の中は真っ白だった。
何を言っているんだろう、と一瞬わからなくなる。
けどAはそれを拒むことなく
小さな声で「いいよ、」と答える。
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今にも折れてしまいそうな彼女の細い身体を抱くと
身長の小さな彼女の頭は 俺の胸にすっぽりと収まり
俺の心臓は今にも飛び出そうで必然的に鼓動が早くなる。
Aにも鼓動が伝わったのか「緊張しとる？」と聞かれてしまった。
『もー！言わんで！こういうの初めてなんやけん…』
そう言うと、彼女はまん丸な目をぱちくりとさせ
一呼吸置いてから「ふふっ、」と笑う。
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何だかもどかしくて こそばゆくて
何もかも消し去るように
一層強い力でAを抱き締める。
数分経っても鼓動は収まることを知らず、
ずっとAに伝わるくらいの強さで脈打っていたが
俺の腕に包まれたAからは
小さな寝息が聞こえてきて
俺はAに聞こえないくらい小さな声で
「可愛い、笑」と呟き
おでこに軽くキスをした。
この日のキスはきっとAは気付いていない。
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^^(プロフ) - コメント失礼致します！お話最高です🤦♀️続き待ってます (2022年6月16日 7時) (
レス) @page37 id: feebfdcf28 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅるぼ(プロフ) - 初コメ失礼します！久々の更新めちゃくちゃ嬉しいです！大変だとは思いますが作者様のペースで頑張ってください！ (2021年9月3日 23時) (レス) id: f73fdc9b1f (このIDを非表示/違反報告)
さもん(プロフ) - このお話大好きで前作から読ませていただいてます＾＾ 蓮くんっぽい…！更新楽しみにしてます！ (2021年7月6日 22時) (レス) id: 7afefd35cd (このIDを非表示/違反報告)
萌萌 - 続編おめでとうございます！一話からもどかしさに悶え散らかしながら一気に読ませていただきました……博多弁の蓮くんが最高すぎます；；今後も更新楽しみにしています！！ (2021年6月5日 22時) (レス) id: 474e5b913e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：as | 作成日時：2021年6月3日 21時
