12、太宰vs少女の結末 ページ13
「…聞きましょう」
正座する太宰と、枕を抱えて警戒心を解かないA。
一応、太宰の言い訳を聞くことにした。
「君は昨日の夜、野宿していただろう?」
「そうですけど…何故そのことを知っているんですか」
昨日は夜も遅かったし、第一、駅の場所が分からないので帰りようが無かった。
しかたなく、雨が降っても防げる橋の下の河川敷で眠ることにしたのだ。
「眠れないから気晴らしに入水しようと川に行ったら、君が寝ていたのさ!私もう驚いて驚いて!」
「入水…」
Aは端正な顔を分かりやすく歪ませる。
変わった人だとは思っていたがこれほどとは。
兄がこの人を殴りたくなる気持ちが分かった気がした。
「だから此処へ運んだと…?」
「そう!昨夜は寒かったから、このままでは風邪をひいてしまうと思ったのだよ!折角寝ているのに起こすのも可愛そうだし…」
太宰はオーバーな身振り手振りで主張する。
確かに昨日は寒かった。
自分のことを思って部屋に運んでくれたのなら、頭ごなしに怒ることも出来ない。
「信じてくれたまえ…」
うるうるとした瞳がAを見つめる。
「…分かりました。信じます」
「Aちゃんっ!」
太宰の顔がパァッと明るくなる。
同時に、部屋の扉が激しい音を立てて開いた。
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ゆいたろー!(プロフ) - ぺぽんさん» わー!有難う御座います!この作品また見たいと思ってたので嬉しいですッ!! (1月24日 21時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - お相手の作品が削除されたことを確認しましたので、再び公開しようと思います。これからもこの作品をよろしくお願い致します。 (1月15日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー!さん» ゆいたろー!さん、申し訳ありません。悩んだ末、二章以降を非公開にすることを決めました。こちらを読んでくださる人もいることは重々承知していますが、このまま盗作され続けるのは嫌でした。 (1月10日 18時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー!さん» 完結した後でも作品を読んでくれている方がいるのは、とても嬉しいです。作品を書き続ける活力になります。これからもこの作品をお楽しみください。他にも作品を投稿しているので、お時間があればそちらもぜひ。 (1月10日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - いえいえ、お役に立てて光栄です。これからもこの小説楽しませていただきます (1月10日 17時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぺぽん | 作成日時:2022年5月7日 15時