だれのもーん？ (ページ44)

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｢なに睨んでんの？分かんねえのって？なあ？｣

って威圧的に迫る湧に我慢が出来なくなったのかぽろぽろと泣き始めるA。

｢湧ちゃんこわいっ、やだっ｣

助けを求めるように黒ちゃんと俺がいる方を見つめてくるA。

｢はぁ？何さっき無視したのに助け求めんの自分勝手すぎんだろ、｣

｢はぁ、もういいわ、今のお前何言っても時間の無駄すぎる、深田とりあえず横の部屋で寝てきたら？まだ時間あるし、｣

そこまで言うと空いてる椅子にどかっと座って携帯をいじり出す湧。静かな部屋にAだけの啜り泣く声と時々のしゃくりが響き渡る。

そんな空気感に耐えれなくなったのか突然立ったAが部屋から出ていく。

｢あっ、Aちゃん！｣

追いかけようとする深田を止めて、ずっと見守っていた青木がAを追いかけていく。

｢竜生はとりあえず1回寝たら？｣

｢いや、今いいや、大丈夫｣って少し気まずそうに檜山からの提案を断る深田。まぁこの空気感じゃ落ち着いて寝れないよな。

｢わく、今回はAが悪いにしてもさ、言い方悪いと思う｣

うっちーが珍しく動き出したと思ったら湧の横の椅子に座る。

｢いや、普通言われなくても馬鹿でもわかんだろ、｣

｢わく！｣

こうなったら頑固な湧。やっぱりちょっとだけAと似てるんだよな。

｢俺はさ、…｣

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