おさがりはもらう派?あげる派? ページ37
「テンパると墓穴掘るだけですよ。いいんですよ、あなたはそれで。小説となんら変わりない。実際にこの目で見れる分、小説よりずっと人間味があります」
「…俺はなんて反応すればいいんだソレ」
「一応褒めてるんですよ。あーそろそろ戻らないと。明日買う物考えるんだーって麻ちゃん言ってたし。それじゃ小牧さん、適当に貸してもらえますか」
「うん。えーと…これとこれ、あとはこれなんかもいいかな。はい」
「ありがとうございます。それじゃ、私はこれで。小牧さん、残りのドーナツ今週中に食べてくださいね」
「オッケー。ほんとありがとね」
「また風呂の前にな」
私は小牧さんの部屋を出て通用口を抜け、二人が待っているであろう部屋へ戻った。
「ただいまー」
「おかえり」
「結構早かったわね」
私は自分の机の上に本を置き、冷蔵庫からりんごジュースを出して座った。寮のそれぞれの部屋には、大きめのテーブル以外に人数分のデスクが置かれている。麻ちゃんは使っているが、郁ちゃんは全く使わないから私の机になった。
「大した話でもないしね。明日どうする?」
「月曜から訓練だから泊まりに必要なものも買わないとだめなんだよね」
「いくら四万五千円たまったとはいえ、油断はできないわね…A、普段はどんな服着てるの?」
「基本スキニーとかジーパンかな。ミニスカは好きじゃないな。でもロンスカとか膝より下の丈のワンピースは着るよ」
「なるほど。スーツは私には少し大きいのを2着あげるわ」
「じゃあ私からは小さくて履けない靴あげるー」
「ありがとー」
「服だけじゃなくて靴や鞄、泊まり用品に、余裕があればアクセもほしいところね」
「あ!ねえねえ、女子寮の皆におさがりの服もらって歩いたらどう!?」
「…ナイスアイデアよ笠原。皆なにかしらの着ない服とか持ってるし、Aちゃん人気者だからきっといろいろくれるわ」
「それなら挨拶回りにもなっていいかも」
「そうと決まれば今すぐ行こう!」
「あ、私堂上教官と9時に浴場前で会うことになってるんだけど」
「まだ8時半だから大丈夫よ!」
「あんな教官待たせときゃいいのよ!」
「…まあいっか」
女子は男子よりも実家住まいの子が多く、女子寮住まいの人数は女子隊員の半分ほどだ。郁ちゃんの言うところの『女の子なんだから』という常套句が、ここでも影響しているんだろう。それくらいなら数十分で終わるでしょ。
案の定、部屋回りは20分ほどで終わった。
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腹減った
ラッキーカラー
あずきいろ
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kaka(プロフ) - あやかさん» うんうんw逃避したいww (2013年3月28日 20時) (携帯から) (レス) id: c205dda114 (このIDを非表示/違反報告)
kaka(プロフ) - 銀さん» コメありがとうございます!がんばらさせて頂きますw (2013年3月28日 20時) (携帯から) (レス) id: c205dda114 (このIDを非表示/違反報告)
銀(プロフ) - はじめまして〜♪kakaさんの小説めっちゃ面白いですね!これからも頑張ってください! (2013年3月27日 18時) (レス) id: 9001ea0928 (このIDを非表示/違反報告)
kaka(プロフ) - あやかさん» wwうちはまだ数年、勉強しまくらなあかん〜…主ちゃんマジ憧れるw (2013年3月27日 8時) (携帯から) (レス) id: c205dda114 (このIDを非表示/違反報告)
kaka(プロフ) - あやかさん» 激しく同意ww全くだ、小説で勉強が身につけばいいのに← (2013年3月23日 16時) (携帯から) (レス) id: c205dda114 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaka | 作成日時:2013年1月11日 19時