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「Aちゃん」
聞こえた声の方へゆっくりと顔を上げる。
「えーどしたの!?顔真っ青だよ!?」
そう言って慌て出すふっか。
来て、くれたんだ。
熱ある?気持ち悪い?そう聞きながらふっかは座ってる私に目線を合わせ、おでこを触ったり、両頬を触ったりする。
その手にそっと自分の手を重ねる。
「ふっか」
「ん?」
「助けて」
そう言うとふっかは大きく目を見開いては、と息を吐く。
それも一瞬でいつものように頭を撫でて任せて!と微笑む。
あっという間だった。
私の資料は元々作業量が多いものではなかったし、抜け落ちた内容もふっかには朝飯前だったらしい。
午前中に作業を終え、提出もできた。
「いやー大変だったね!せっかく作った資料があんなことになるなんて。可哀想なAちゃん」
「ね、結局ふっかに手伝ってもらっちゃって…ふっかは作業大丈夫?」
「え?俺の心配してくれんの?大丈夫だよ。Aちゃんのお世話するのが俺の仕事のひとつだしー!」
なんつってー。と言いながら笑いかけてくれる。
いっつもそう。
結局私はふっかに頼りっぱなし。なのに、それを咎めないふっか。
「いっぱい頼って?責めたりしないよ。Aちゃんはずっと俺に頼ってれば良いの」
まるで私の考えていることがわかっているみたい。
満足そうな笑みで呟くふっかに漠然とただそう思った。
あーやっぱり。
「私ふっかがいないとダメかも」
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すずめ(プロフ) - はなみさん» はじめまして、コメントありがとうございます!深澤さんにはこういった一面を隠し持っていて欲しい、なんて思いがら書き進めさせて頂きました。楽しんで頂けたようで何よりです! (2021年11月2日 20時) (レス) id: ae343693db (このIDを非表示/違反報告)
はなみ(プロフ) - 優しい狂気、、、囲い込みふっかさん策士ですね! (2021年11月2日 11時) (レス) @page19 id: ce3d18f1dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すずめ | 作成日時:2021年10月25日 23時