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資料をしまい、ひとつ息を漏らす。
ふっかが手伝ってくれたおかげであれ以降大きなミスもなく終えることが出来た。
「ふっか今日もありがとう。ごめんね」
「良いよ別に。今日の業務全部終わったから手伝ってる訳だし」
さも当然のように答える彼。
残業ばかりの私とは違い、ふっかはいつも定時より前に業務を完璧に終わらせている。
ああこの人は私とは違うんだな、と差を大きく感じる。
劣等感なんてもう抱くことはない。私がダメなのは事実であって、真実なのだから。
「じゃあ、私まだ業務残ってるから戻るね」
「今日金曜日なのに?いつもみたいにお礼会してくんないの〜?」
ふっかが少し不満そうな表情で零す。
お礼会は毎週金曜日1週間私のフォローをしてくれたふっかに感謝を伝える意味を込めた呑み会のようなものだ。
ふっかに迷惑ばかりで申し訳ないと言う私にふっかがじゃあ、と提案してくれた。
他愛もない話をして、来週もまた頑張ろうと言う言葉で締めるただの呑み会。ふっかはこの呑み会を毎週楽しみにしていてくれている。
「持ち帰れる量じゃないから今日は許して?また来週にまとめてお礼させてください…!」
「まあ良いけどさ〜無理はすんなよ?」
そう言って私の頭を撫でた後、踵を返すふっか。
最終的には励ましの言葉をかけてくれるふっかは本当に優しい。優しすぎて心配になるくらい。
そんなふっかの少し丸まった背中を気にしながらも自分のデスクへと向かう。
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すずめ(プロフ) - はなみさん» はじめまして、コメントありがとうございます!深澤さんにはこういった一面を隠し持っていて欲しい、なんて思いがら書き進めさせて頂きました。楽しんで頂けたようで何よりです! (2021年11月2日 20時) (レス) id: ae343693db (このIDを非表示/違反報告)
はなみ(プロフ) - 優しい狂気、、、囲い込みふっかさん策士ですね! (2021年11月2日 11時) (レス) @page19 id: ce3d18f1dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すずめ | 作成日時:2021年10月25日 23時