だれのもーん？Ⅲ (ページ32)

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おねつさんページ32

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うん。完全に熱い。

サマステ期間の俺の日課と言えば、昼夜の短い間で少し仮眠してるAの首元と頬とおでこを触って熱がないか確認すること。

気づいて隠したりすることもあるAだけど、
この期間はアドレナリンが出て本人が気づいてないこともよくある。

で、それが今。

首元を触っても熱い。頬に手の甲をくっつけたらまじ熱い。

めっちゃ熱あるじゃんこいつ。

湧｢Aー？｣

呼びかけながら少し赤く染った頬を指で撫でたら長い睫毛がぴくっと動く。

湧｢起きれれた？偉いな｣

ぎゅーして？と言わんばかりに伸ばされる腕にまだ眠いのか少ししか開いてない目。

少し腕を引いて体を起こしてからぎゅーしたらまぁまぁ熱いAの体。

湧｢Aめっちゃ熱いけど体だるくない？｣

雛｢んー、湧ちゃん｣

少しでも体を離せば嫌がってぎゅーする力を強めるA。
めっちゃ甘えたモードじゃん。

湧｢お熱はかろ？？｣

雛｢お熱ないもん｣

湧｢ぜってえあるから！笑｣

雛｢ないもん！！！｣

甘えたモードから一転グズグズモードに入りそうなAをなんとか抱き上げて、体温計の元へと急ぐ。

多分あの部屋にあるはず。

湧｢颯太ー、体温計ある？｣

Aが熱よくだすからって体温計は常にあるんだけど、さっき颯太が使ってるのを見ててよかった。

黒｢今、にゃんにゃん寝てるー｣

湧｢あ。まじ？体温計ない？｣

黒｢さっきにゃんにゃん使ってからあるよ！｣

机に置いてあった体温計を黒ちゃんからもらってAの脇に突っ込んで颯太が寝てるソファーの足元にAを俺の膝に向かい合わせに座らせる。

黒｢A熱でちゃったの？｣

湧｢うん、多分。めっちゃ熱いからさ。｣

黒｢えー、辛いね？｣

って眉を下げた黒ちゃんが優しくAの髪を撫でる。

Aはやっぱりしんどさからか眠いのか俺の肩に完全に頭を預けてうとうとしてる。

ピピッと高い音をだして鳴った体温計を抜いて見れば黒ちゃんと目を合わすくらいの高熱。

黒｢え、えぐいじゃん｣

Aに見せたらきっとぐずっちゃうから見せない。
そんな体温計に表示されてるのは38.2の文字。

雛｢んー、やあだ｣

黒｢A１回寝よっか、｣

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