だれのもーん？Ⅲ (ページ22)

今日:556 hit、昨日:300 hit、合計:153,147 hit

ゴロゴロこわいページ22

・

大きな音にびっくりして目覚めた夜中の2時。

横ですやすや気持ちよさそうに寝てるAちゃんの頭を軽く撫でてからまだ眠い身体を起こした。

白色のカーテンを捲れば外は真っ暗だけどザーザーと降っている雨に時々ぴかっと光っては照らされる景色。それに続いてごろごろと大きな音。

その様子を眺めていたらぎゅっと腰にまわる細い腕。

竜「起きちゃった？大丈夫だよ」

捲っていたカーテンを閉めて、腰に回る腕はそのままにベッドに腰掛けた俺のひざに跨らせるように抱き上げた。

竜「こわいね、でも俺がいるから大丈夫」

不安と恐怖が混じった目は今にもこぼれ落ちそうに水分をためている。指でなぞって拭ってあげればぎゅっと俺の胸に抱きついてくる。

雛「こわいっ」

竜「ね、やだね」

俺から離れたくないって言ってるように抱きつかれる身体は怖くても眠いのかあったかい。

雛「んー、いつ終わる？」

竜「Aちゃんが寝て起きたらもう終わってるよ」

寝る前に見た天気予報。明日のマークは太陽だった。

雛「りゅせ、」

竜「んー？どうした？？」

雛「お外ごろごろこわい」

眠さで余計幼くなってるのも雷をごろごろというのも愛おしくてたまんない。

竜「こわいね、でも俺が守ってあげる」

雛「りゅせに守ってもらう」

竜「うん、ねむいね笑」

頭が回ってないからか復唱してくるAちゃん。

竜「明日早いからぎゅーして寝よっか」

ベットの奥に寝かして俺もその隣に並ぶ。布団もしっかりかけてAちゃんの頭の下に腕をいれればまたぎゅっとしがみついてくる。

竜「そんなぎゅーしてたらねれないよ笑」

雛「んー、こわいの｣

こわいのって言いながらもさらさらの髪の毛に指を通していたらこくっと俺の胸に頭を預けるようにして夢の中に入っていったAちゃん。

竜「おやすみ」

枕元の電気を消して、またぎゅっとし直して俺も目を閉じた。

一生守るからずっとそばにいさせて、なんて

まだ言うのには早いかな。

・