だれのもーん？Ⅲ (ページ18)

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悪い夢は退治ですページ18

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黒「Aふらふらしてる、大丈夫？」

尚「寝れてない？クマ酷いよ？」

って目の下を優しく尚大くんの手がそっと撫でる。

眠たい。眠い。寝たい。でも寝たら最近毎回と言って見る嫌な夢。みんな私を置いてどっかに行っちゃう夢。

湧くんもりゅせも尚大くんも、黒ちゃんも違う他の女の子をかわいがってて寝るのが怖くなった。

雛「んーん、寝れてるよ」

黒「嘘じゃん、眠そう」

頬撫でる黒ちゃんの手が頬に当たってくすぐったい。でもその黒ちゃんの手から香る大好きな黒ちゃんの匂いに泣きたくなった。

尚「A泣かないで、」

知らぬ間に流れ落ちていた涙は頬触ってた黒ちゃんの手につたって、目を見開いた黒ちゃんとぱっちり目が合う。

黒「A、｣

優しい手が私の頬を包み込めば、もう止められることなんてできなくて2人を困らせちゃう。

尚「寝れない？」

雛「んっ、寝れないっ…」

ちゃんと伝えないと解決しない問題だと思った。ちゃんと自分の口で言わないと。

雛「Aのことっ、おいてっちゃやだあ」

黒「ん？置いてかないよ！ね？ほら、今も手握ってるから」

雛「他の女の子のとこっ、いっちゃやだのっ」

尚「行かないよ？どしたの？Aだけだよ。」

次は尚大くんの細い指先が涙を拭ってくれて心配そうな眼差しで見つめてくる。

黒「Aが鬱陶しいって思ってもずっといるから、」

尚「ね、大丈夫だから、怖い夢で見た？」

前がぼやけるくらいに出る涙に話せそうになくてうんうん頷けば「もう、なら電話かけてよ」って優しく尚大くんに抱きしめられる。

黒「俺も呼んでくれたらすぐ行くじゃん」

尚「1人で我慢しないの」

雛「じゃあっ、今日一緒に寝てくれる？」

黒「喜んで寝るよ」

尚「今日はゆっくり寝ようね」

って2人に優しく包み込まれた手。

同い歳でなんなら私の方が産まれるのは少し早かったのに、お兄ちゃんみたいに優しく包み込んでくれて守ってくれる。

そんな2人と寝たら今日は怖い夢なんて見ないよね。

黒「いい夢見ようね」

織「おやすみ」

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