サマーラブゲーム ( A.Daiki )

ラブゲーム ( 35 ) ページ35

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同じ部活だから、大貴とはよく話すみたいで。



聞いてもないのにペラペラとたくさんの近況を教えてくれた。



なんでだろう？大貴が元気だってわかっただけでもやもやが少しだけ、スッキリした気がする。






慧 「 あ〜っと。そういえば、 」

A 「 どうしたんですか？ 」






いきなり大きな声を出して、ふわふわした表情から一変、真剣な眼差しで私を見る伊野尾先輩。



だから、空気も一瞬にしてピリッとした。






慧 「 告られてたよ。…大ちゃん 」

A 「 …え？ 」






グサリと心をナイフで刺されたような感じ。



ゲームに負けた…？

ううん。気にしてるのはきっとそんなことじゃない。



私のことを好きだって言ってくれた大貴が、誰かの彼氏になるかもしれないんだって。



たったそれだけで気持ちに靄がかかった。






慧 「 あー…、でも安心して 」

慧 「 断ってたから。…好きなやつがいるって 」






私の靄を取り払うためにそう言ってくれた伊野尾先輩。






慧 「 好きとか、そうじゃないとか…。恋って理屈じゃねーよ。その人が自分に必要でその人のためにどのくらい自分を犠牲できるか…じゃないかな？ 」





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