サマーラブゲーム ( A.Daiki )

ラブゲーム ( 27 ) ページ27

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「 ……あぶっねー…、 」





…あれ？

宙に浮いたはずなのに、地についてない。



代わりに、誰かに支えられてる…






A 「 大貴… 」

大貴 「 相変わらずだよなー…、そういうとこ 」






私のことを見ないで地面に目線を送る大貴。

その腕の中にすっぽりと収まっていた。






大貴 「 見つけたと思ったらこれだから。…ったく、無理すんなって 」

A 「 ……過保護すぎ 」

大貴 「 はいはい。なんとでも言ってください 」






するっと大貴の首に腕を回されて、今度はおんぶされてしまった。



みんなの前ではお調子者なくせに…ずるい。



こんな大貴を他の女の子知ったら、みんな好きになっちゃうよ…



…なんとなく、ズキっと心が痛んだ気がした。






A 「 ……下ろせ、ばか 」

大貴 「 バカ認めるけど下ろさねーから 」





そんなだから美憂ちゃんだって好きにさせるし、モッテモテ大貴なんだよ。



付き合ってもないのに、彼氏でもないのに、

こんなことできるのは幼馴染の特権。






A 「 ……ごめん 」

大貴 「 ん、 」

A 「 ……ありがと、 」






いつもはうるさいくせにやけに静かだから、普段は気にならないセミの音がうっとおしい。



セミの音でかき消されそうな声でポツリと口を開く大貴。






大貴 「 あー…っと、そうだ 」









大貴 「 俺、お前にもう勝てねぇわ 」






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