【CR】ゲ ー マ ー × カ レ シ【短編】

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｢……なんで逃げるの」

｢ぇ、いや、これはぁ……条件反射で？」

｢嫌だ？」

｢嫌とかじゃ、ないんだけど」




そりゃCPTの事は誰よりも好きだし、何よりも彼氏という存在だから他の人と比べ物にならないくらい大切だ。

でも付き合ってから今日までコレといった接触をしてこなかった彼からいきなり距離を縮められて、咄嗟に対応できるほどの心臓は持ち合わせていないから、逃げてしまう。


うろうろと目を泳がせる私の目の前にCPTがゆっくりと体勢を元に戻した。




｢ほんとは」

｢うん」

｢我慢してぇ、今日、やっとしようと思ってた」




ちょっと拗ねたような声に思わず彼を見る。
CPT…?と声をかけた瞬間、彼の綺麗な瞳と目が合った。




｢早いとAが嫌だかと思ってたから」

｢……だからハグとかしなかったの？今まで？」




うん、と言わんばかりに再び顔を伏せてしまったCPTになんとも言えない愛しさが胸の底から湧き上がってくる。
私の彼氏は奥手ではなく、ただ単に私のことを思って我慢をしていてくれていただけなのだとわかった瞬間、たまらなくなって彼に抱きついた。




｢ごめんね、CPT。ありがとう、そこまで想ってくれて」

｢大好きよ、ぼく」

｢知ってる。私もだから分かるよ」

｢うん」

｢CPT」

｢なぁに」

｢키스해줘(キスして)」




そう言うと少し驚いた顔をした彼だったけど、瞬きの間に優しく微笑んだまま私に口付けをしてくれた。






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