【CR】ゲ ー マ ー × カ レ シ【短編】

恋人らしい×カレシ【カワセ】 ページ35

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｢ねぇカワセ見てよ」

｢なに」

｢あのカップル美男美女過ぎない？お幸せにって感じなんだけど、どう思う？」

｢ほんとにやめときな？ストーカーで捕まっても俺助けてやらんからね」

｢彼女が捕まってるのに何もしない彼氏はどうなの」

｢別のカップルストーカーして捕まる彼女どうなの？」




馬鹿なこと言ってないで早くそれ食べな、って注文したばかりのスープパスタを指さしてくる彼氏のカワセ。
彼と付き合い始めてから数年の月日が経過したが、付き合う前の友達の期間がそれなりに長かったせいなのか、恋人らしい会話をしたことは片手で数えられる程度しかない。

好きだよって言って恥ずかしがっていたのは最初だけで、お互いが無駄に照れたりしないことを理解してしまってからは言葉にする回数すら少なくなってしまった。

だからと言ってカワセの事が嫌いになったとか飽きたとか、そういうんじゃない。ただ、言葉に出さなくても彼には伝わっているだろうなと期待をしているだけだ。




｢……カワセのクリームパスタ美味しそうだね」

｢欲しいなら欲しいって言いなよ」

｢くださいカワセ様」

｢はいどうぞ」




ほら、ここでアーンとかも無い。
お互い皿を交換して、フォークだけは相手のを使わせてもらうだけでそれ以上のことなんて起こるはずもなく。




｢うっわぁ、これ美味し……美味しい……」

｢そっちも一口頂戴」

｢1万円ね」

｢え、金とんの？詐欺じゃん」

｢このスープパスタに関しては私がルールです」

｢めんどくっっせぇ」






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