勇気２０ ページ23
７時…今だに痛みはない。
京介さんに抱かれながら痛みが来るのを待った。
京介さんの腕の中は暖かくてウトウトして来た。
覚めたはずの目が、脳が、再び眠りにつこうとしている。
京「…眠いのか？」
東「ん…いえ。大丈夫です。」
意識を飛ばさない様に頑張って目を開ける。
東「…ん…！？」
きた…焼ける様な激しい痛み。
東「うっ…あ。」
京介さんの腕の中でもがき苦しむ私。
京「…大丈夫だ。」
京介さんは抱きしめながら私を励ましてくれる。
何故だろう。
京介さんの近くにいると痛みが少し…ほんの少し…和らぐ様な気がした。
.
京「ここだ。」
京介さんに連れて来られたのは、雷門高校。
今の時刻は８時３０分。
周りに人はいなく、シン…と静まし帰っている。
私は約１０年ぶりに外の世界へと足を運んだ。
みたこと無い建物、聞いたことの無い音、私には見るもの全てが輝いていた。
世界は美しい。
初めてこの言葉に共感することが出来た。
世界はひどく残酷で理不尽で不平等。
だけど…綺麗なんだ。
残酷だからこそ…この世界が輝いて見える。
汚いのはむしろ…私たち人間なんだ。
小鳥が鳴く声、風の音、木が揺れる音、光る太陽、青い空…
全てが綺麗。
だからこそ…人間の醜さが、愚かさが…残酷さが…浮き彫りになる。
私は今までこの世界は不必要なモノだとばかり思っていた。
私は…この世界にいらない、いてはいけないモノだと思っていた。
だけど…違った。
人間こそ…不必要なモノ。
人間と言う心を持った…意思疎通か出来てしまった…この生き物こそが…
世界を汚いなく見せているのかもしれない。
人間なんて…いなければ良いのに。
私は既に嫌っていた人間をもっと嫌いになった。
だけど…人間は不必要なモノとそう言ったが、京介さんみたいに必要な人もこの世界にはいる。
だけど…私みたいに必要の無いモノもいる。
ああ…そっか。
私はこの時気づいてしまった。
人間の中にも…必要な『ヒト』と不必要な『モノ』がいることに。
やっぱり私は…この世界には存在してはいけない存在なんだと…
再度認識した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 73人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スラズ(プロフ) - ふみんさん» お願いします！ええ！敬語外しても良いですよ！ (2014年12月25日 9時) (
レス) id: c5bf6e2a08 (このIDを非表示/違反報告)
ふみん - 了解した！スラズさんの方が年上ですが敬語はずして良いですか？でも、さん付けはします！ (2014年12月25日 9時) (レス) id: acf3109a2a (このIDを非表示/違反報告)
スラズ(プロフ) - ふみんさん» 監督さんwえっと、シュウは…ここでは幽霊じゃなくて普通に生きていることにして下さい！！ (2014年12月24日 16時) (レス) id: c5bf6e2a08 (このIDを非表示/違反報告)
ふみん - シュウって、ゴットエデンから出てきていいんですか？ (2014年12月24日 15時) (レス) id: acf3109a2a (このIDを非表示/違反報告)
ふみん - 監督なんてゴミ箱にポイポイしてやる！ (2014年12月24日 15時) (レス) id: acf3109a2a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スラズ
| 作成日時：2014年10月13日 17時
