22 ページ24
元に戻れたのは良かったのだが新たに二つ、問題が生まれた。
あたしは元に戻れたが、ソイちゃんはどこにいるのだろう。
あの時のコンビニ周辺にまだいたりするのかな？
事実、あたしがソイちゃんだった間はあたしの体にはソイちゃんの意識があったのだろうか？
そしてもう一つ。
元に戻り、あたしはソイちゃんになる前の状態(服装)そのままだった。
しかし、服は着ているのに所持品が一つも手元になかった。
確かあたしはあの日コンビニに行くつもりだったので、財布、家の鍵、携帯だけを手にして家を出た。
でも今のあたしはその一つも手に持っていなかった。
これに対し、川上さんは特に心配な顔もせず、あたしに笑いかけた。
「大丈夫だよ。あいつなら心配ない。絶対どこかで生きてる。そう簡単にくたばるような奴じゃないからさ！ソイは」
川上さんはそう言い、にかっと笑ってみせた。
でも、早くソイちゃんを見つけないと…。
そしてもう一つの問題には。
「そんなの、ここにいれば良いよ」
「え？」
「お金も何もないと不安でしょ？俺は全然構わないよ。落ち着くまでここに暫くいればいいよ。心配しないで」
「でも、あたしは見ず知らずの他人じゃないですか。そんな…」
「自己紹介がまだだったよね。俺は川上洋平。宜しくね」
「あ、あたしは 苗字 Aです！」
「Aちゃんね！宜しく！
じゃあこれで見ず知らずの他人ではなくなったわけだし。はい。」
「え？」
そう言って川上さんはあたしに財布からお札を何枚か渡した。
「川上さん！受け取れません！
そんな迷惑はかけられません。
あたし、友達のところに当たってみます」
「友達だって、学生さんでしょ？いいよ。
俺は一応これでも働いてる身だし、お金に関してはそんな気にしないで。」
「でも…そういうわけにも…」
「じゃあ、Aちゃんがうちの家政婦さんてことでどう？ほら、アルバイトってことで！俺は仕事柄家を空けたりすることもあるからさ。掃除とか色々やってくれた正直結構助かるんだよね」
アルバイトか…
アルバイトならまだ私も…。
「だから、お金はやっぱり最低限必要なわけだし。気にしないで使ってよ。」
「…ありがとう、ございます」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 46人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
chelly04(プロフ) - 吉野さん» 最後まで読んで頂き本当にありがとうございました！いつも素敵なコメント本当にありがとうございました！(>_<)吉野様も季節の変わり目、お身体に気をつけて下さいませ！(^○^) (2019年2月24日 0時) (
レス) id: d1ee8d6ad6 (このIDを非表示/違反報告)
吉野 - 完結おめでとうございます(^ｰ^)ゞ とても素敵なお話でした｡新しい作品も楽しみにしています!!!寒いので身体に気をつけて素敵な毎日をお過ごしくださいませ(^ｰ^)ゞ (2019年2月23日 22時) (携帯から) (レス) id: 833fe62d5d (このIDを非表示/違反報告)
chelly04(プロフ) - 吉野さん» コメント頂きいつもありがとうございます！(ノ_＜) なかなか思うように更新頻度を上げられず、申し訳ございません(>_<)吉野様もまだまだ寒さ続きますのでお身体に気をつけてお過ごしくださいませ(^-^) (2019年1月12日 1時) (レス) id: d1ee8d6ad6 (このIDを非表示/違反報告)
吉野 - お忙しいのに更新ありがとうございます(T^T)> 待っていました！凄く良かったです。また続きが楽しみになりました!寒いので身体に気をつけて御自分のﾍﾟｰｽで更新をなさって下さいませ。風邪に気をつけて楽しい毎日をお過ごしくださいませ(^ｰ^)> (2019年1月11日 22時) (携帯から) (レス) id: 833fe62d5d (このIDを非表示/違反報告)
chelly04(プロフ) - 吉野さん» いつもコメントありがとうございます｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡地味に更新させて頂きますので、ぜひぜひお願い致します！お優しいお心遣い本当にありがとうございます！(T . T)吉野様もお体に気をつけてお過ごしくださいませ！！ (2018年12月19日 23時) (レス) id: d1ee8d6ad6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：chelly04 | 作成日時：2018年11月29日 18時
