【C/R】花と深海 (ページ10)

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(arsk) ページ10

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「ここ！金木犀だよ！ありちゃん！」

「そんな走ったら危ないですよー」

「すっごくいい香りしない？」

「あーほんまやねえ」

「夜の金木犀も綺麗だなあ」

「もしかして、突然散歩行こうって言ったの、これ見せたかったん？」

「そう！今日のスーパーの帰りに見つけてね、どうしてもありちゃんに見せたくて」

「ん"」

「……ありちゃん？もしかして好きじゃなかった？」

「……いや違くて、なんか、なんでAってそんなかわいいんやろ」

「え、」

「握りつぶしたくなるもんな」

「突然怖いこと言わないで」

「……いいもん見せてもらったわ、ありがとう」

「ううん、付き合ってくれて嬉しい！こちらこそありがとう！」

「……なんでそんな、この子はほんまにもう」

「え？私なんかした？」

「……なあ、A？」

「ん、どしたの？」

「ほんま嫌やったら、全然断ってくれて大丈夫なんやけど」

「うん」

「……あの、いま抱きしめてもいいですか」

「え、……えっと、はい、どうぞ」

「……Aあったかすぎるわ」

「ありちゃんもあったかいよー」

「……大好きや、A」

「ありちゃん？」

「……ほんまに好き。すまんけど、もう離してあげられないかもしれん」

「……私も大好きだよ、ありちゃん。ずっと離さないでね」

「……うん、ずっと一緒にいてくれ、A」