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「へ?そうですよ?笑」
ゾ「めっちゃ雰囲気違う〜!!」
「あー、就職前だったので…笑」
濃いめのメイクにちょっと舌を出して
大きくピースしている。
しかも隣には男…
ゾ「この人彼氏?」
「いや、友達ですよ」
ゾ「ふぅん……」
意外な一面を知り、更に興味を持った。
俺たちがアイドル化してたさくらちゃんは
さくらちゃんの一面でしかなくて、
今更だけど、ちゃんと女の子なんだ、って
思うと急にさくらちゃんが欲しくなった。
ゾ「この画像、他の人に見せないでよ」
「なんでです? まぁ見せる予定はないですけど、笑」
ゾ「いいから〜! なんか独り占めしたい…」
俺はソファから立ち上がり、テーブルに手をついて
キョトンとするさくらちゃんの髪を触った。
ゾ「みんなのものにしたくない」
「みんなのもの……?
どうしたんですか?急に……」
状況に追いつけず、慌てながら
どんどん頬が染まるさくらちゃん。
こういう表情もあの2人には見せたく無いなぁ。
ゾ「みんなさくらちゃんに気があるってこと」
「え………、そんなまさか…笑」
ゾ「俺もね?」
そう言って髪を離して、ソファに座り直す。
沸騰したように小さくなるさくらちゃんは、
下を向いたり、俺の方を向いたり、
忙しそうに視線をぐるぐるさせている。
ゾ「そういうさくらちゃん俺だけが知ってたい。」
ゾ「ダメ……?」
「ダメじゃないですけど……」
ゾ「良かったぁ! じゃあこの服借りるね」
「あ、はい……//」
テーブルの上の服をソファに移動させて、
ふぅ、と一息。
ゾ「これから俺、さくらちゃんの彼氏に
立候補するから」
「え………、と」
ゾ「まぁ覚悟しててよ」
「……ちょっと混乱してます…」
ゾ「もっかい言う?」
「だっ!大丈夫です……!」
さくらちゃんは慌てて、手を横にふる。
かわいいなぁ、もう。
ゾ「さくらちゃん、好きだよ?」
「……っ!」
赤い顔で弱く睨みつけるさくらちゃん。
あ〜誰にも見せたく無い。
横並びから、俺だけ一歩踏み出したこと
どうか2人にはバレませんように。
「俺らのアイドル(橙)」end
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作者名:まるさ | 作成日時:2022年12月12日 11時