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▶︎二つ結び(橙)__01 ページ28

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*あなたside



ハウスで破れた衣装を縫っていると、
視界に黒い影が落ちる。

顔を上げると、黒いヘアゴムを持ったゾマさん。


「どうしました?」

ゾ「二つ結びして!」

「え、っと……なんで??」

ゾ「雑コスの自撮りするから!」


さっきまでゾマさんがいたソファに目をやると、
なにかのコスプレ衣装が置いてある。

だからってなんで二つ結び?
ウィッグ被ればいいのに……
まぁ可愛いからいいか。


ヘアゴムを受け取り、立ち上がってソファに移動する。


「ソファの下、座ってください。」

ゾ「はぁ〜い!」


ゾマさんは楽しそうにちょこちょこ移動する。
園児みたい。

シミュレーションのために髪を触る。
パーマのかかった細い髪が指をすり抜けていく。


「短くて完全には結ばないけどいいですか?」

ゾ「うん!」



後姿だから顔は見えてないけど、
多分楽しそうな顔をしているんだろうなぁ。

跳ねるような返事がたまらなく可愛くて、
母性が刺激されているのが自分でもわかる。



「痛かったら言ってくださーい」

ゾ「はぁい、先生〜」

「うわ、先生って響き悪くないですね。」

ゾ「先生〜!集中してくださ〜い!」


思わぬクリティカルヒットに手が止まると、
すかさずゾマさんからのツッコミ。

結ぼうにも逃げていく髪たちを必死に集めて
なんとか1つ結べた。


「ちょん、てなってて可愛いです」

ゾ「早くみーたーいー」

「もうちょっと待っててくださいねー」

ゾ「はーい」

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作者名:まるさ | 作成日時:2022年12月12日 11時

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