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お菓子が、ってより、ムラトミさんの行動が。
「わざわざ買ってきてくれたんですか？」
ム「えっ…？なんのこと？」
わかりやすく体をビクッとさせ、
メガネの奥で、目を丸くさせている。
「ムラトミさん、こういう甘いの買わないでしょ？」
ム「…たまには買うよ？」
「へぇ〜〜」
ム「なんだよ。笑」
「嬉しいです。やっぱり優しいですね。」
ム「当たり前でしょ！ 俺を誰だと思ってるの！」
「まさしさん」
ム「急に名前呼びはズルいて、笑」
下から覗き込むように名前を言うと、
恥ずかしそうに帽子を下げて顔を逸らす。
「ありがたく頂きます」
カフェオレにストローを刺して一口飲む。
甘くて苦い、ムラトミさんを思い出す味。
ム「…元気でた？」
「出ました、ムラトミさんのおかげです！
わざわざありがとうございます」
ム「わざわざじゃねーし、たまたまだもん」
「じゃあそういうことで…笑」
ム「なんか悔しい、笑」
「次ムラトミさんが落ち込んだ時は、
私が元気になる水買っていきますね」
ム「……俺はさくらちゃんがいてくれたらいい」
恥ずかしそうに下を向いたままそう言い、
私がムラトミさんの方を見ると、横目でチラッと
こちらを見たあとに手で顔を隠す。
ム「見ないで……」
「なに照れてるんですか、笑」
ム「勇気出したの！//」
「私も、ムラトミさんがいてくれるだけで
元気出ましたよ。」
ム「ほんと？」
さっきまでと打って変わって、
明るい表情で体ごとこっち向いて
私の手を両手で握る。
「こういう不器用だけど優しいところ、
大好きですよ」
ム「ちゅーしていい？」
「ダメです。笑」
やっぱりムラトミさんはカッコいいだけじゃ終わらない。
ム「俺も好き、大好き、やっと言えた」
さっきまで落ち込んでたはずなのに、
今はどきどきで胸がいっぱい。
ム「今度からは落ち込んだら呼んでね？」
「落ち込んだ時だけ…？」
ム「いつもは呼ばなくても後ろにいるから」
「こわ、笑」
カフェオレとお菓子を食べながら、
夜の公園でムラトミさんと笑い合う。
…明日からまた頑張ろう。
「カフェオレ(黄)」end
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作者名：まるさ | 作成日時：2022年12月12日 11時
