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頭を冷やすために、水でも飲もうと
ベットから降りる。





立ち上がった瞬間、腕を引かれてバランスを崩す。






勢いよく、ベットに倒れる。







突然のことになにが起きたかわからず、しばらくぼーっと天井を見つめていた。







腕を掴む人なんか、一人しかいない。






「…A、起きてたん、?」





天井を見つめたまま、小さく声を出すと、「だいぶ前から。」なんて笑う声が返ってくる。






腕引っ張らなくても声かければよかったのに。





俺も笑って返すと、上半身を起こしてAの方に視線を向けた。



いつものようにふわふわと笑う君は、俺を見てるはずなのに、見えてないみたいで。
瞳の中には映り込んでるのに。


なんで?






「…裕太くん。」






いつもより低くて冷たい声。

でも、手は震えてて。






次の言葉を聞きたくなくて、返事をしたくたくて、視線を逸らして俯いた。




ただでさえ、雪みたいにふわふわしている関係。
溶けたらもう、戻れないよ。





こんな時こそ、耳鳴りが鳴り止まな位ほどうるさく響けばいいのに。







呼吸をする音でさえ、はっきり聞こえる。







「……………私のこと、なんで、こんなに、好きでいてくれるの、?」









「…え、っ」









「…やめといたほうがいいよ、後悔するもん」









聞きたくなかった。



聞こえてしまった。



この気持ちがバレていたとしたって、
言わないつもりだったのに。






それを、君もわかってたはず。






それなのになんで、今、このタイミングで、言っちゃうの?






なんで、突然。






意味が分からずに、君を見る。

視線がぶつかった瞬間、
心の奥が痛くて苦しくて、胸ぐらをつかんだ。








ねえ、



怖いほど、優しく笑う君の瞳が悲しそうなのは?



涙ぐんでるのは?




手が震えてるのは?








………どうして?









俺のポンコツな頭じゃわからないから…


説明して?

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高瀬その(プロフ) - コメント失礼します。今日この小説を読んだのですが二人の気持ちとか凄く伝わってきて泣けるけど本当凄くいい話だなあと思いました…!これからも応援しています、頑張って下さい! (2017年12月29日 9時) (レス) id: 68845d469f (このIDを非表示/違反報告)
あまみや。(プロフ) - ルイルリ@雨傘さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです…!!読んでいてちょっぴり胸が苦しくなるようなそんな作品を書きたかったので、本当に嬉しいです。頑張ります!ありがとうございました! (2017年8月6日 3時) (レス) id: c73d1202f1 (このIDを非表示/違反報告)
ルイルリ@雨傘 - コメント失礼します!!すごくいい話ですね!!泣ける…こんな話を書いてみたい…更新頑張ってください!!応援してます!! (2017年7月25日 12時) (レス) id: 27bfa0ba5b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あまみや。 | 作成日時:2017年1月10日 17時

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