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___ Shima side






週末を終えて憂鬱な月曜日。



いつも通り、登校時間ギリギリに教室へ辿り着くと、いつも寝てるはずのセンラくんの姿が見当たらなかった。




どっかでサボってんの?




そう思いながら、自分の席に座ると、近くの席の奴らに声をかけて、話し始める。




数十分後に、だるそうにしながら菊池が入ってきて、出席を取り始める。








未だ、センラくんは姿を現さない。







HRサボったことなかったから、少し心配になって、教室の後ろのドアを見るけど、来るはずもなく。






もうすぐ、センラくんが呼ばれる。






「瀬戸…………は、風邪…っと、」






風邪かいな!




珍しいな、





菊池の言葉を聞いて、ホッとする自分がいる反面、心配しすぎて気持ち悪くて鳥肌が立つ。




はー…とため息をついて机に突っ伏すと、名前を呼ばれ適当に返事をした。







ーーーーー









放課後。
どこか遊びに行こうと、席を立つと、後ろから名前を呼ぶ声が聞こえて、振り返る。




振り返ると、遠慮がちに俺を見て、うつむくAちゃん。




「どした?」




なんとなく予想はついて、笑いが溢れそうなのを抑えながらAちゃんの顔を覗き込む。





「……裕太くんの、家、…忘れちゃって……」





だろうな、と思った言葉がきて、頰が緩んだ。






お見舞い?





と聞くと、小さく首を縦に振った。




愛されてるなあ。




なんでくっつかないのかが謎で仕方がない。





「じゃあ、案内するから行こっか」




「…い、いいの?ありがとうっ」






俺がそういえば、顔を上げてくるくるとした瞳を輝かせて微笑むAちゃん。


…こんな可愛い子に好かれてずるいよなほんと。







馬鹿で弱虫だけど、大事にしてやってね。







荷物を取りに行ったAちゃんの背中を見ては、心の中でつぶやいて、息を吐いた。

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高瀬その(プロフ) - コメント失礼します。今日この小説を読んだのですが二人の気持ちとか凄く伝わってきて泣けるけど本当凄くいい話だなあと思いました…!これからも応援しています、頑張って下さい! (2017年12月29日 9時) (レス) id: 68845d469f (このIDを非表示/違反報告)
あまみや。(プロフ) - ルイルリ@雨傘さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです…!!読んでいてちょっぴり胸が苦しくなるようなそんな作品を書きたかったので、本当に嬉しいです。頑張ります!ありがとうございました! (2017年8月6日 3時) (レス) id: c73d1202f1 (このIDを非表示/違反報告)
ルイルリ@雨傘 - コメント失礼します!!すごくいい話ですね!!泣ける…こんな話を書いてみたい…更新頑張ってください!!応援してます!! (2017年7月25日 12時) (レス) id: 27bfa0ba5b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あまみや。 | 作成日時:2017年1月10日 17時

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