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Aが転校してきて早一週間半。



俺は、たまに話す程度で、いろんなことを聞けず終い。



あぁ、君に近づきたい。



もしも、もしもだけど、


好き、って俺が言ったら、困る?



それとも、行くのを踏み止めてくれる?




私も、って、笑って言ってくれるかな。




ま、そんな都合のいい話はないか。

ふわふわと、自惚れた妄想する今は、


授業中なわけで。



教科書を読むAの声が、心地よくって目を閉じて聴いてたらあんな妄想が出てきた。


なんか、澄んでるよなぁ。声が。


いい感じに、高めでも低めでもなく、女性らしくて、芯があって、透明。



すごくふわってしてる。

浮いてる声。



何言ってんのかわかんなくなってきた。


とりあえず俺が好きってことで。




教科書を読み終わり、Aが座る瞬間、

俺と視線がぶつかる。



目が合って、恥ずかしそうに笑った君。



(ま、え、む、き、な、?)



口パクで話したAは、前を指差しながら、視線を逸らした。



おとなしく、前を向くも、真面目に聞く気にもなれずに、窓の外へ視線を向けた。


校庭では、体育の授業が行われているようで。
楽しそうに友達と話してる人もいれば真面目に受けてる人もいた。




あ、…ボールぶつかる。

うわ、すごい、今のイケメンすぎ。絶対あの子惚れたなぁ。




席替えもうすぐだったっけ。


外見るの暇つぶしになるからここから動きたくない。
Aの隣にはなりたいけど。



隣になったら、…うーん。
話す機会増えるから、それだけでいいや。


楽しくもない授業も楽しくなりそうだし。



わからないところ教えてもらったり。
寝てるの注意されたり?
教科書に隠れて、キスとか。




やばい、考えるだけで楽しくなってきた。




…ま、そんな運良く隣になれるような強い力、俺は持ち合わせてないけどね。





授業終了のチャイムが鳴ると同時に、俺の淡い想いはかき消されるのであった。

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高瀬その(プロフ) - コメント失礼します。今日この小説を読んだのですが二人の気持ちとか凄く伝わってきて泣けるけど本当凄くいい話だなあと思いました…!これからも応援しています、頑張って下さい! (2017年12月29日 9時) (レス) id: 68845d469f (このIDを非表示/違反報告)
あまみや。(プロフ) - ルイルリ@雨傘さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです…!!読んでいてちょっぴり胸が苦しくなるようなそんな作品を書きたかったので、本当に嬉しいです。頑張ります!ありがとうございました! (2017年8月6日 3時) (レス) id: c73d1202f1 (このIDを非表示/違反報告)
ルイルリ@雨傘 - コメント失礼します!!すごくいい話ですね!!泣ける…こんな話を書いてみたい…更新頑張ってください!!応援してます!! (2017年7月25日 12時) (レス) id: 27bfa0ba5b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あまみや。 | 作成日時:2017年1月10日 17時

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