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カランカランと心地のいい音で
ドアにつけられた鈴が揺れる。
店内に入った瞬間に漂うコーヒーの匂い。
控えめで柔らかな音楽。
何度来ても落ち着くカフェ。
店員さんに案内されて座ったのは、奥の席。
話をするにはちょうど良かった。
注文を聞かれて、俺はカフェオレ、Aはロイヤルミルクティーを頼んでいた。
メモをし終わった後、店員さんがいなくなって、二人きり。
また始まる沈黙に、少し気まずくなってると、沈黙を破るのはまたAで。
「逃げてきたって、言ったじゃん？」
Aのさっきまでの笑顔が消えて、ごくっと生唾を飲み込む。
でも、昼休みからずっと引っかかってたから。
うん、と小さく言い、首を縦に振ると、視線がぶつかってそらせなくなる。
「…遅くても、２ヶ月経ったらあっちに帰らなきゃいけないの。」
あまりに衝撃で、周りの音が全部聞こえなくなったみたいに、静かで。
冗談？
って聞き返せる余裕もないし、なにより真剣に俺を見つめるから、冗談なんかじゃないと思う。
また、いなくなっちゃうんだ。
拗らせまくっていた恋心が、開きかけてたのに、また閉じようとする。
事情があるんだから、行かないで、とも言えず。
ただただ、話を聞いて頷いた。
店員さんがいつの間にか運んできていたカフェオレを、一気に飲んだあと、「嫌だ」と小さく呟いたのは、Aには聞こえなかったと思う。
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高瀬その(プロフ) - コメント失礼します。今日この小説を読んだのですが二人の気持ちとか凄く伝わってきて泣けるけど本当凄くいい話だなあと思いました…！これからも応援しています、頑張って下さい！ (2017年12月29日 9時) (
レス) id: 68845d469f (このIDを非表示/違反報告)
あまみや。(プロフ) - ルイルリ@雨傘さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです…！！読んでいてちょっぴり胸が苦しくなるようなそんな作品を書きたかったので、本当に嬉しいです。頑張ります！ありがとうございました！ (2017年8月6日 3時) (レス) id: c73d1202f1 (このIDを非表示/違反報告)
ルイルリ@雨傘 - コメント失礼します！！すごくいい話ですね！！泣ける…こんな話を書いてみたい…更新頑張ってください！！応援してます！！ (2017年7月25日 12時) (レス) id: 27bfa0ba5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまみや。 | 作成日時：2017年1月10日 17時
