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いらないところでお人好しを発揮する志麻くんに呆れながらも、
内心嬉しいと思っていたりする。
横目で、うらたと志麻くんのやりとりを見ながらiPhoneの画面をタップする。
「うらたさんいつからいたん。ちっさくてわかんなかった」
「おま、ころす。」
「小学生はお帰り」
「志麻の財布もらって帰るわ」
「500円しか入ってないけど」
「それこそ小学生のお小遣い」
お前らのやり取りが小学生だけどな。
心の中で突っ込みながら、音楽の再生ボタンを押した。
片耳につけられたイヤホンからは、聞き慣れた歌詞と聞き慣れたメロディーが流れて。
ぼーっとしてると、休み時間終了のチャイムが教室に鳴り響き、やべえやべえと言いながらうらたが教室を出て行く。
Aの周りにいた奴らも段々少なくなって、人の影で見えなかったAの姿が見えた。
前の席のやつに話しかけられながら、笑う姿はずっと変わらなくて。
愛想笑い、上手くなったなぁ。
なんて思いながら、俺も机の中から教科書を取り出した。
今思えば
案内役なんて、やらなければよかった
って、すごく後悔した。
.
ーーーーー
いつも通り、授業内容を右から左に流してく。
もう少しで昼休み。
校内案内は昼休みの予定。
ずっと、何話そう？ってそればっか。
なんか心配で、怖い感じ。
窓の外を見ながら、トン、トン、トン、とゆっくり貧乏揺すり。
悩んでるうちに、時間は過ぎて、授業終了のチャイムが鳴った。
教科担当の教師が教室を出て行ってすぐ、志麻くんが俺の元へ飛んでくる。
何を言われるかはなんとなく察して教科書を机に突っ込んだ。
「頑張れよ！なんかとりあえず話せよ！メシも食ってきていいからな！」
キラキラと輝く瞳を向けられ、返事かわからない返事をこぼすと、席を立った。
購買やら他の教室やらに行く人をくぐり抜け、
廊下側の席に背筋を伸ばして座る、Aに声をかけた。
「A、行こか？」
緊張して、声が上ずる。
うわ、かっこ悪い。
精一杯の、硬い笑顔を浮かべて笑うと、Aはそんな俺を見ずに、一回小さく頷いた。
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高瀬その(プロフ) - コメント失礼します。今日この小説を読んだのですが二人の気持ちとか凄く伝わってきて泣けるけど本当凄くいい話だなあと思いました…！これからも応援しています、頑張って下さい！ (2017年12月29日 9時) (
レス) id: 68845d469f (このIDを非表示/違反報告)
あまみや。(プロフ) - ルイルリ@雨傘さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです…！！読んでいてちょっぴり胸が苦しくなるようなそんな作品を書きたかったので、本当に嬉しいです。頑張ります！ありがとうございました！ (2017年8月6日 3時) (レス) id: c73d1202f1 (このIDを非表示/違反報告)
ルイルリ@雨傘 - コメント失礼します！！すごくいい話ですね！！泣ける…こんな話を書いてみたい…更新頑張ってください！！応援してます！！ (2017年7月25日 12時) (レス) id: 27bfa0ba5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまみや。 | 作成日時：2017年1月10日 17時
