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「全然大丈夫じゃなかった…」
紫耀の腕を振り払った後、やってしまった、と思いながら家に入った。
ふらふらで帰ってきたわたしを、
お母さんが支えながら部屋に連れていってくれた。
微熱程度だろうと思って測った体温は38度を超えていて。
自分の体調管理も出来ないなんてほんと馬鹿だ。
次の日はもちろん、学校もバイトも休んだ。
誰もいない昼間の家はすごく静かで、
ひとり取り残されたように感じて嫌だった。
いつの間にか寝てしまったのか、ピンポーンという音で目が覚めた。
「…ジンくん、」
勇太「大丈夫？」
ドアを開けると、そこにはジンくんがいた。
「…どうして？」
勇太「Aが体調悪いって、紫耀から聞いて。」
「…紫耀、が、」
勇太「これ、紫耀が渡してほしいって、」
差し出されたのは、栄養ドリンクやフルーツの缶詰め、ゼリーなどがたくさん入ったビニール袋。
全部、わたしの好きな物だった。
そしてその中に、" 早く治りますように " と、
綺麗とは言えない字で書かれたメッセージが入っていた。
どうして？
優しくしないでって、言ったのに。
「しょお、っ…」
今のわたしには、涙を我慢することは無理だった。
全然諦められてないじゃない。
このメッセージを見て、胸がキュンって締め付けられて
好きで好きでたまらない。
この数ヶ月やってきたことはなんの意味もなかった。
勇太「…A、」
「こんなに、すきなのに、っ、」
勇太「…」
「くるしいよ、ジンくんっ、…」
こんなに辛いなら、幼馴染のままでよかった。
好きだなんて言わなきゃ良かった。
そんな後悔しても、もう戻れないのに。
ただ一つ、わたしの紫耀への気持ちは前よりずっとずっと
大きくなっているということを思い知らされた。
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たくさんのコメントありがとうございます。
もう少し、切ないシーンが続きますが2人を暖かく見守ってください(^^)
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れお(プロフ) - 完結おめでとうございます！！主人公ちゃんの恋が実ってよかったです！！特に夏祭りのシーンが１番好きでした！！ (2020年7月17日 23時) (
レス) id: d4f299bb85 (このIDを非表示/違反報告)
かいとん - おめでとうございます！とっても読むの楽しかったです！ (2020年7月17日 23時) (レス) id: fb912074b2 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 完結おめでとうございます！毎回キュンキュンさせてもらっていました…！主人公ちゃんが離れてからの紫耀くんサイドとか書くつもりはないですか…？別れ方とか経緯とか知りたいです！あと良ければアナザーストーリーも読んでみたいです！！ (2020年7月17日 20時) (レス) id: 22f4b229dc (このIDを非表示/違反報告)
かいとん - んあー……続きが気になりますッ！ (2020年7月5日 0時) (レス) id: fb912074b2 (このIDを非表示/違反報告)
みほ(プロフ) - 紫耀くんとのハッピーエンドが見たいです！更新楽しみにしています！ (2020年6月26日 9時) (レス) id: 7f99bf756c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コビト
| 作成日時：2020年6月14日 22時
