____Destiny. (ページ28)

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- Sho side -

21時になり、制服姿に着替えた結衣ちゃんがスタッフルームから出て来た。

勇太「お疲れ様」

結衣「ありがとうございます…」

勇太「ここじゃちょっとあれだよね？出よっか？」

結衣「そうですね…すぐそこに公園があるのでそこ行きましょうか」

感謝の気持ちを込めてじんの分も俺が会計して3人で駅前の公園に移動し、俺はベンチに腰掛けた。

勇太「ポテトのサービスありがとね(笑)」

結衣「いえ…待っててもらってたんでほんの気持ちです！」

じんはそう言うと俺達の元を離れ1人でブランコに座り漕ぎ始めた。

紫耀「ごめんね疲れてるのに」

俺の座るベンチの前に立って俯いている結衣ちゃんに話し掛けた。

結衣「いえ…」

紫耀「最近あんまシフト入ってなかった？」

結衣「…え？シフト…ですか？」

紫耀「うん、こないだも食べに来たんだけど居なかったからさ」

結衣「あ～、最近週一だったんです。受験勉強に向けて今月で辞めるんで」

紫耀「え、そうなの？辞めちゃうんだ」

結衣「はい」

紫耀「残念だなぁ。バイトの制服すごい似合ってたのに(笑)」

結衣「…そーゆうのです」

紫耀「えっ？(笑)」

結衣「そーゆうのがAを困らせてるんです」

紫耀「Aちゃん…？困ってんの？」

結衣「こないだAとたまたま見つけたんです」

紫耀「見つけたって？何を…？」

結衣「真奈美さんのSNSのアカウント…平野先輩の写真が沢山載せてありました」

紫耀「…あぁ、見たんだ。あいつ、大学入ってからずっと一緒につるんでて紗季とじんと4人で仲良いんだよ。ただそれだけだよ」

結衣「それでも…平野先輩はそれでも真奈美さんはどうなんですか」

紫耀「………」

確かに真奈美は本気かどうかは置いといて俺の事が好きらしい。

4人の中で2手に分かれる時は何も言わなくても自然に俺と真奈美、じんと紗季のペアになっていた。

俺も別に真奈美や紗季の事嫌いじゃないし、一緒に居て全く苦じゃない。

もう俺達も大学生だし、言ってしまえば大人だから今までみたいに俺達の顔目当てで隣に居たヤツらとは違うって事は確かだ。

結衣「真奈美さんは、平野先輩にとって特別な存在なんですか？」

紫耀「特別な…存在？真奈美が？」

結衣「誰でもいいんですか？」

紫耀「んなわけないだろっ」

つい俺はムキになって声を荒らげてしまった。

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