深澤センパイの思惑通り。②［紫］ (ページ20)

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▼ ページ20

▼阿部side

「んぅ～···、あべさ、」

『Aちゃん寝たらダメだよ。』

机に広がるグラスは、4つ。

強くないのに飲みすぎちゃうから、机に項垂れて寝ようとするAちゃんを起こす。

終始、「深澤さんのばかぁ、」と飲み続ける。

頬を赤く染めて、スースーと寝息を立て始める。

··· ふっかは、Aちゃんが思ってるよりもAちゃんのこと好きだし、すっごく大切に思ってるんだけどな。

危うく「Aちゃんが思ってるよりふっかはAちゃんのこと好きだよ」だなんて言いそうになった。

そう思ったら丁度ふっかから電話がかかってきた。

『もしもーし。』

深「阿部ちゃん、今大丈夫？」

『大丈夫だよ、ふっかは今家？』

深「家だけど」

『じゃあ、今から送る住所のとこ来て。』

それだけ言って電話を切った。

····· ふっかとAちゃんのために、頑張るか。