深澤センパイの思惑通り。②［紫］ (ページ2)

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▽あなたside

いつも通り、パソコンと向かい合って仕事をしていたら阿部さんが反対側のパソコンからひょこっと顔を覗かせて、

阿「Aちゃん、今日の飲み会行く？」

『今日、でしたっけ、』

1ヶ月ほど前に、阿部さんから、また飲み会があると聞かされてはいたものの、深澤さんのこととか、色々あったせいで忘れていた。

まぁ、寂しくもおひとり様だから、予定なんてあるはずもなくて。

阿「ふっかも居るしさ、参加するでしょ？」

『····まぁ、どうせ何も無いですし。』

阿「あ、あんまり今日のことは内緒でね。」

口元に指を当てて、内緒ね、なんてあざとく出来ちゃう阿部さんの方がよっぽど女の子っぽい。

なんで内緒なんだろう、謎には思ったけれど、特に気にはならなかったから「はい」とだけ返事をしておいた。

仕事終わりが楽しみになって、キーボードを叩く指が心做しか軽くなったような気がして、とことん、私は深澤さんが好きなんだな、と恥ずかしくも自覚してしまった。