深澤センパイの思惑通り。［紫］ (ページ6)

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▽あなたside

ちょうど帰ろうと１階へ降りると、深澤さんが歩いてきた。

深「あっ、瀬良さーん！」

『あ、深澤さん。お疲れ様です。今日、岩本さんと直帰なんじゃ』

深「そうなんだけどねー康二と約束あってさ。康二ってまだ居た？」

『あ、丁度さっきまで話してましたよ。その時、まだ仕事残ってるって言ってました』

深「まじかー。あ、ほんとだ。連絡来てたわ。」

このひと、改めて見たらかっこいいんだな、

岩本さんと居る時は小さく見えたけど、結構身長あるし、横顔綺麗だし、手綺麗だし、スタイル良いし。

それにめっちゃ良い匂いする。

深「なあに、そんな見つめて。さすがに照れちゃう。」

『あ、や、すいません、』

深「ふは、嘘だって。俺がかっこよくて見蕩れちゃった？」

なんて、優しい顔しながら私の顔を覗くから何も言えなくて。

····· どうしよう、顔、あっつい、

深「顔、真っ赤じゃん。かあいいね、Aちゃん。」

『！！なんで名前 ··· 』

深「なんでって、首から下げてるやつに書いてんじゃん。」

なんて言いながらケラケラ笑ってるけど、

いや、そうだけど、そうなんだけど。

まはか下の名前呼ばれるとは思ってもないし、不意打ちすぎてさすがに驚いた。

向井さんのときも、阿部さんのときも「Aちゃんって呼んでいい？(ええ？)」と聞かれた。

あの人たちが丁寧すぎるのか？

····· いや、深澤さんの距離の詰め方が凄すぎるだけか。