深澤センパイの思惑通り。［紫］ (ページ38)

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▼阿部side

康二に教えてもらったお粥をなんとか作り終えて、ふっかの方へ行くと、

深「あ、起きた」

『あ、ほんと？』

部屋を覗き込むと、のそっと起き上がったAちゃん。

ゆっくり傍へ寄ってみると、困惑してるみたい。笑

そりゃ無理もないか、起きたら居なかったはずの俺ら居るんだもん。

『ごめんね、Aちゃん。勝手に入っちゃって。でも、鍵開けっぱなしだったよ？』

「あ、すいません、」

『あ、あと勝手にキッチン借りちゃったけど、良かった？』

「いえ、ぜんぜん、」

深「とりあえず何度あるか測って」

体温計を渡して表示された数字を見れば " 38.4℃ " の表示。

え、結構高いじゃん。

深「冷えピタ貼るよー？」

「ん、つめた、」

『薬も飲まないと行けないし、お粥作ったんだけど、食べる？』

「たべます」

『待っててね』

お粥を持ってAちゃんの部屋へ戻って、お粥を渡す。

そこで俺の携帯が鳴って、出てみれば会社に戻ってきて欲しいらしい。

マジかよ、このタイミングで？

『ごめん、俺会社戻んないと。ちょっとトラブル。ふっか任せていい？』

深「おうよ、任せとけって！」

『Aちゃん、ごめんね？お大事に。お邪魔しました』

ふっか、せっかくのチャンスなんだから相手が病人とはいえ、ちゃんと進展させてよ。