There's no rose without a thorn. (ページ5)

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『基本的に、昼と晩の食事の用意をして
お願いしたいです。それ以外は自由に過ごして
いただいてかまいません』

ダイニングテーブルを囲んで5人は着席した。

サルサ「え、飯の準備だけでいいんですか？」

『掃除や洗濯ももしかしたらお願いするかも
しれませんが、あまり迷惑もかけられないので』

トリハダ「いやでも、俺らそのために
呼ばれたんだし」

ワンちゃん「そうそう！俺らにできることなら
なんでもしますよ！」

モモ「お、ワンちゃん珍しくやる気だ！
ご依頼主さんが可愛いからですか？」

ワンちゃん「そ、そういうわけじゃない！
俺今までだって真面目にやってる！」

ワンちゃんだけでなく、サルサとトリハダも
内心、彼女のことを可愛いと思っていた。

透き通るような白い肌に、細長い手足。
くりっとした愛らしい目。

彼女の容姿を好みでないという者はいても、
美しくないという者は滅多にいないだろう。

『あ、そうだ。寝泊りには2階の
ゲストルームを使ってください。
私の部屋以外はどこも自由に出入りして
もらって構いませんので』

サルサ「あ、分かりました」

『 …私の部屋には、
絶対に入らないでくださいね？』

そう念押しする彼女に3人は首を縦に振る。

ワンちゃん「女の子の部屋、勝手に入るなんて
そんなっ、ねえ？」

トリハダ「ワンちゃん何興奮してんの？」

ワンちゃん「してないっすよ！！」

こうして、3週間の不思議な生活が始まった。

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