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『無一郎、暑いからくっつかないで』




アイスを食べ終えて肩に寄りかかってくる無一郎を
押し返そうとしたけど重くてビクともしない。




「だって、寄りかからないとこっちに全然扇風機の風
届かないんだもん。場所変わってよ」


『やだよ。扇風機の風届かなくなるじゃん』


「もう暑くて死にそうなんだよ。年下に譲ってよ」


『こういう時ばっか年上扱いしてくる!!
死んでも譲ってやらないからな!!!』


「そうやって従弟に意地悪ばかりしてるから
貧乳なんだよ。分かってる?」




今それ関係ないだろ!!
貧乳じゃ悪いのか!?

謝れ!!私に!!!




「そういう無一郎も従姉に生意気な事ばっか言ってるから
お姉さんに逆ナンされて固まっちゃうんだよ。分かる?」


「それ兄さんの事じゃん」


「何か言ったか?」




新聞紙を折りたたんだ有一郎はじっ…と私を
睨み付けてきた。

話逸らそ。




『クロスワード解けた?』


「あぁ。このクロスワードの答えは " 前世の記憶(ゼンセノキオク) "だ」




ドヤ顔で言われた。
こういうところは少し子どもっぽいかも?




「あ、僕、前世の記憶あるよ」


『へ〜そなんだ』


「信じてないでしょ」




無一郎はムッとした顔で「貧乳のくせに」と付け足した。
なんでだよ。貧乳だって良いだろ。




「無一郎の前世はなんだったんだ?」


「はっきりは分からないんだけど、僕は刀持ってて…
それで鬼?みたいなのを退治してた……と思う」


『え〜、桃太郎だったって事?』


「う〜ん…分からないけど、そうなのかな」




このぼんやりした無一郎が桃太郎とか全然想像
つかないな。きびだんごとか全部1人で食べてそうだし。

どうせ、昔見た夢を前世だと思い込んでるだけでしょ。




『私の前世は何だろうな〜。どこかのお姫様
だったりして!』


「冗談やめろよ。お前が姫君なんて俺が許さない。
そんな国滅ぼしてやる」


『親の(かたき)かのようにボロクソに言うじゃん』




有一郎はテレビのリモコンを持って、チャンネルを
時代劇(再放送)に変えた。




「あ!これ、僕が好きなやつだ」


「再放送やってたんだな」




…なんで君たち兄弟は嗜好(しこう)が高齢者気味なの?
別に悪い事ではないけどさ。今時の中学生じゃないよね?



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作品ジャンル:ギャグ
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廣岡唯 - 面白い続きが観たい… (11月8日 11時) (レス) @page19 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
朱雀(プロフ) - ぜひ続けていただきたいです、、、 (9月12日 0時) (レス) @page23 id: 131bb88990 (このIDを非表示/違反報告)
ネオンライト - 更新楽しみにしてますッッッ!!!!! (8月27日 8時) (レス) id: 1121998891 (このIDを非表示/違反報告)
結紫(ユウシ)(プロフ) - 更新楽しみに待ってますー! (8月22日 11時) (レス) @page23 id: abeb0036cf (このIDを非表示/違反報告)
ネオンライト - 面白すぎて、無事一人でゲラゲラ笑ってしまいました。(事後報告) (8月20日 13時) (レス) @page23 id: 1121998891 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海の藻さん | 作成日時:2023年8月2日 7時

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